名称:2,2-ジクロロプロピオン酸
CAS番号:75-99-0
物質ID: | 779 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 【注】国内での農薬登録(除草剤)は本物質のナトリウム塩として認可されており、今回のGHS分類においてはすべてナトリウム塩として調査を実施した。ナトリウム塩は、CAS番号が127-20-8、分子式がC3H3Cl2NaO2、分子量が164.95である。なお、フリー体の性状は液体である。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | BGIA GESTIS-database on hazardous substance(Accessed in 2006)に「可燃性固体」との記載があるが、試験データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 用途が農薬であり、常温の空気と接触しても自然発火しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 農薬登録申請用資料(1999)に「通常の状態では安定」、PM(13th, 2003)に「150℃未満で安定」との記載があり、区分外と判断した。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に対して安定。(水溶解度の数値が得られている。) |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 塩素を含む有機化合物であるが、塩素は炭素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | Merck(13th, 2001)に「鉄を腐食する」との記載があるが、固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与試験のLD50値が雌雄:>5000mg/kgから(農薬登録申請資料(1999年))、区分外とした。 【注】国内での農薬登録(除草剤)は本物質のナトリウム塩として認可されており、今回のGHS分類においてはすべてナトリウム塩として調査を実施した。ナトリウム塩は、CAS番号が127-20-8、分子式がC3H3Cl2NaO2、分子量が164.95である。なお、フリー体の性状は液体である。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | H313: 皮膚に接触すると有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経皮投与試験のLD50値が雌雄:>2000mg/kgから(農薬登録申請資料(1999年))、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットを用いた吸入暴露試験(粉塵・ミスト)のLC50値が雌雄:>4.15mg/L/4H(100%純度換算値:>1.25mg/L/4H)から(農薬登録申請資料(1999年))、区分4とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験で可逆的な刺激(紅斑及び浮腫のDraizeスコア4)が観察されたが、症状が48時間で消失したことから(農薬登録申請資料(1999年))、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験で可逆的な刺激(軽度な角膜の混濁、結膜の発赤及び膨張)が観察されたが、症状が72時間で消失したことから(農薬登録申請資料(1999年))、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットMaximization法で陰性であったことから(農薬登録申請資料(1999年))、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivo変異原性試験が実施されていないことから、データ不足のため分類できないとした。なおin vitro変異原性試験(復帰突然変異試験、染色体異常試験)は陰性であった(農薬登録申請資料(1999年))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットとウサギを用いた催奇形性試験において、ともに催奇形性を示さなかったが(農薬登録申請資料(1999年))、生殖能への評価がなされていないため、データ不足のため分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分外 | - | - | - | - | ラット経口急性毒性試験(0, 2500, 5000mg/kg)(農薬登録申請資料(1999年))において、死亡例はみられず、特記すべき症状も認められなかったことから、区分外とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分外 | - | - | - | - | ラットの3ヶ月間の亜急性毒性試験(農薬登録申請資料(1999年))で最大無作用量が1000ppm(70-80mg/kg/day)であること、最高用量5000ppm(350-400mg/kg/day)において認められた所見が、雌における軽微な体重増加抑制と腎重量の増加で、病理組織学的検査においても特段異常がみられなかったことから、区分外とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50≧200mg/L(農薬登録申請資料)から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=5.02×105mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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