GHS分類結果

名称:酸化チタン(IV)
CAS番号:13463-67-7

結果:
物質ID: 740
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない物質。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
7 可燃性固体 区分外 - - - - Not combustible(HSDB(2005))の記載があるので区分外とした。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない物質。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - Not combustible(HSDB(2005))の記載があるので区分外とした。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - Not combustible(HSDB(2005))の記載があるので区分外とした。
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - 水中で安定な物質。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
14 酸化性固体 区分外 - - - - 安定な酸化物。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 有機物ではない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - ラット LD50>10000mg/kg(IUCLID(2000))の記載より区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ウサギ approx.LD>10000mg/kg(IUCLID(2000))の記載より区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHS定義による固体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外 - - - - ラット LC>6.82mg/L/4h(IUCLID(2000))の記載より区分外とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギの試験でslightly irritating, 及び not irritating(IUCLID(2000))の記載より区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告 H320: 眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
ウサギの試験でmild(IUCLID(2000))との記載より区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データがなく分類できない。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - ヒト、パッチテストで陰性(IUCLID(2000))の記載より区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - マウス小核試験で陰性、及びマウス染色体異常試験で陰性(NTPDB(2005))の記載より区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - IARCでグループ3、ACGIHでA4に分類されていることより区分外とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データがなく分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒュウムは気道を刺激する(HSDB(2005))の記載より区分3(気道刺激性)に分類した。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(吸入:肺) 危険 H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(吸入:肺) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
20年以上職業暴露している労働者の極くわずかであるが、肺機能の変化は伴わないが、X線検査で塵肺症変化が明らかになった(DFGOTvol.2(1991))の記載より区分1(吸入:肺)に分類した。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データがなく分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外 - - - - 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50>1000000μg/L(AQUIRE、2003)他から、本物質の水溶解度(不溶(HSDB、2004))において当該毒性を示さないことが示唆されるため、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分4 - - H413: 長期継続的影響によって水生生物に有害のおそれ P273: 環境への放出を避けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
水溶解度までの濃度で急性毒性が報告されていないが、金属化合物であり水中での挙動が不明であるため、区分4とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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