名称:ピクロラム
CAS番号:1918-02-1
物質ID: | 638 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 可燃性(BGIA, GESTIS-database on hazardous substances, Accessed in 2006)だが、試験データがなく、分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 用途が農薬であり、常温の空気と接触しても自然発火しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、塩素を含んでいるが、これらが炭素、水素以外の元素と化学結合していない有機化合物。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | HSDB(2005)に「軟鋼にだけわずかに腐食性を示す」との記載があるが、固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラット経口LD50 = 8.2 g/kg(ACGIH(7th, 2001)), 4012 mg/kg(RTECS(2004))のうち、毒性の強い方を採用(LD50 = 4012 mg/kg)し区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | IARC 53(1991)において、ウサギに対する経皮LD50 > 4000 mg/kg bwと記載されており、区分5あるいは区分外に相当するが、死亡例の状況が確認できないため、分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ヒトの皮膚を刺激する、mild irritant(軽度の刺激)との記述がある(ICSC(J)(1995), HSDB(2005), HSFS(2001), SITTIG(4th, 2002))ことから、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ヒトの眼を刺激するとの記述がある(ICSC(J)(1995), HSDB(2005), HSFS(2001), SITTIG(4th, 2002))ことから、区分2A-2Bとした。 【表示】細区分を行う必要がある場合は、安全性の観点から、区分2Aにした方が望ましい。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | Priority 1の文書中、「ヒトの被験者に対する投与後に皮膚感作性を示す証拠は見られなかった」との記述がある(ACGIH(7th, 2001))ことから区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスおよびラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験で陰性の報告がある(IARC 53(1991), HSDB(2005))ことから、区分外とした。なお、in vitro変異原性試験のAmes test、染色体異常試験、培養細胞遺伝子突然変異試験においても陰性であった(ACGIH(2001), IARC 53(1991), HSDB(2005))。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARCで3(IARC 53(1991))、ACGIHでA4(ACGIH(7th, 2001))と分類されているため、指針に従い区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | NTP TR23(1978)中、本物質を投与された雄のラットにおいて、精巣の萎縮が生じることが示されているが、これは非投与群でも起こっており、本物質の明確な生殖毒性を示すものではない。さらに、ACGIH(7th, 2001), IARC 53(1991)では、被験ラットから生まれた仔において、成長の遅れを示す知見があるものの、催奇形性や新生児の生存や発達に対する影響は見られていないとの記述がある。以上のことから、本物質に明確な生殖毒性はないと判断し、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質によりヒトの気道を刺激するとの記述がある(ICSC(J)(1995), HSDB(2005), SITTIG(4th, 2002))ことから、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、腎臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
Priority 2において、ヒトの肝臓および腎臓に影響を与えるとの記述がある(ICSC(J)(1995), HSFS(2001), SITTIG(4th, 2002))ことから、区分2(肝臓、腎臓)とした。なお、ラットやマウスを用いた多くの反復毒性試験(経口投与)が行われており、肝臓や腎臓への影響が示されている(ACGIH(7th, 2001), IRIS(1992), IARC 53(1991), HSDB(2005))が、投与量はガイダンス値で区分2の範囲もしくはそれ以上である。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ヨコエビ科)の96時間LC50=0.027mg/L(HSDB、2004)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=0.3(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 |
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