名称:1,4,5,6,7,8,8-ヘプタクロロ-3a,4,7,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデン【ヘプタクロル】
CAS番号:76-44-8
物質ID: | 615 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(1998)) |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(1998)) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(1998)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素またはフッ素を含んでいない。塩素を含むが、この塩素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 金属を侵すとの情報があるが(HSDB(Access on Jan. 2006))、固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:40mg/kg(環境省リスク評価第1巻, 2002、PATTY 4th, 1994、EHC 38, 1984)、90mg/kg(PATTY 4th, 1994)、100mg/kg(EHC 38, 1984、IARC 79, 2001、ATSDR, 2005)、80-90mg/kg(EHC 38, 1984)、230mg/kg(ATSDR, 2005)、105mg/kg(ATSDR, 2005)、71mg/kg(ATSDR, 2005)に基づき、計算を適用した。計算値は59.7mg/kgであったことから、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分2 | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:195mg/kg(PATTY 4th, 1994、EHC 38, 1984、ATSDR, 2005)および119mg/kg(EHC 38, 1984)、ウサギLD50値:2000mg/kg(PATTY 4th, 1994)および780mg/kg(PATTY 4th, 1994)に基づき、ラットの最小値を採用し、区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | PATTY(4th, 1994)のウサギの皮膚に適用した試験において原体および20%フタル酸メチル溶液のいずれも、皮膚刺激性は認められなかったとの記述から、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるげっ歯類を用いる優性致死試験で陰性の結果(IARC 79(2001), ACGIH(7th, 2001), ATSDR(2005))があり、生殖細胞を用いるin vivo変異原性試験および体細胞を用いるin vivo変異原性試験で陽性の結果がないことから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARCでグループ2B(IARC 79, 2001)、ACGIHでA3(ACGIH 7th, 2001)、EPAで1993年にB2(IRIS, 2006)、EUでカテゴリー3(EU-Annex I, 2006)、日本産業衛生学会で2B(産衛学会勧告, 2005)に分類されていることから、区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
親動物の一般毒性に関する記述はないがACGIH(7th, 2001)、EHC 38(1984)、IARC 79(2001)、ATSDR(2005)、PATTY(4th, 1994)のラットおよびマウスを用いた経口投与繁殖試験、および妊娠中経口投与試験において出生児の死亡率増加や吸収胚数の増加が認められたとの記述、ならびにATSDR(2005)のラットを用いた経口投与試験において親動物に明確な毒性が認められない用量でも子動物の死亡率増加が認められたとの記述から、区分1Bとした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(肝臓、神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(肝臓、神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
PATTY(4th, 1994)およびATSDR(2005)のラットを用いた経口投与試験において刺激反応性の亢進、振戦および痙攣が区分1のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述、ならびにATSDR(2005)のラットを用いた経口投与試験において肝臓の単細胞壊死や肝細胞の空胞化が区分1のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述から、区分1(肝臓、神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓、神経系、腎臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(肝臓、神経系、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
環境省リスク評価第1巻(2002)、ACGIH(7th, 2001)、ATSDR(2005)、EHC 38(1984)、PATTY(4th, 1994)のラット、マウスまたはイヌを用いた経口投与試験において肝細胞の肥大や脂肪変性などの肝臓への影響が区分1のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述、ならびにACGIH(7th, 2001)およびEHC 38(1984)のラットを用いた経口投与試験において痙攣および腎臓の尿細管上皮脂肪浸潤(moderate fatty infiltration of the epithelium of the renal tubules)が区分1のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述から、区分1(肝臓、神経系、腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ピンクシュリンプ)の96時間LC50=0.03μg/L(環境省リスク評価第1巻、2002)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))、生物蓄積性がある(BCF=17300(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
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