名称:1,2,3,4,10,10-ヘキサクロロ-6,7-エポキシ-1,4,4a,5,6,7,8,8a-オクタヒドロ-エンド-1,4-エンド-5,8-ジメタノナフタレン【エンドリン】
CAS番号:72-20-8
物質ID: | 611 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(2000)、ホンメル(1991)Card No.269) |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(2000)、ホンメル(1991)Card No.269) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である。(ICSC(J)(2000)、ホンメル(1991)Card No.269) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内の酸素および塩素は何れも炭素、水素以外の元素と化学結合していない。またフッ素を含んでいない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 僅かに金属を侵すとの情報があるが(HSDB(Access on Jan. 2006))、固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分2 | 危険 | H300: 飲み込むと生命に危険 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:3mg/kg(環境省リスク評価第1巻, 2002)、5.3mg/kg(ACGIH 7th, 2001)、13mg/kg(PATTY 4th, 1994)、9、4および27mg/kg(EHC 130, 1992)、16.8、7.3、40、7.5および5.3mg/kg(EHC 130, 1992、ATSDR, 1996)に基づき、計算を適用した。計算値は6.54mg/kgであったことから、区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分1 | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:18mg/kg(環境省リスク評価第1巻, 2002)、15mg/kg(ACGIH 7th, 2001、ATSDR, 1996、EHC 130, 1992)、5mg/kg(DFGOT vol.18, 2002、EHC 130, 1992)、12.5mg/kg(EHC 130, 1992)に基づき、計算を適用した。計算値は8.07mg/kgであったことから、区分1とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | EHC 130(1992)およびDFGOT(vol.18, 2002)にミストおよび粉塵を2mg/Lの気中濃度でラットに1時間暴露(4時間換算値0.5mg/L)した試験において10例中3〜5例が死亡したとの記述があるが、LC50値のデータはなく、区分が特定できないことから、分類できないとした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | EHC 130(1992)、DFGOT(vol.18, 2002)、ATSDR(1996)のウサギの皮膚に24時間暴露した試験において皮膚への影響が認められたなかったとの記述から、皮膚刺激性はないと判断し、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | EHC 130(1992)に職業暴露例に皮膚感作性は認められていないとの記述があるが、他に有害性を明確に否定するデータがないことから、区分外とするにはデータ不足のため分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 生殖細胞を用いるin vivo経世代変異原性試験であるマウスを用いた優性致死試験において陰性の結果(EHC 130, 1992)があり、生殖細胞および体細胞を用いたin vivo変異原性試験のデータがないことから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARCでグループ3(IARC Suppl.7, 1987)、ACGIHでA4(ACGIH 7th, 2001)、EPAでD(IRIS, 2006)に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | 環境省リスク評価第1巻(2002)、EHC 130(1992)、DFGOT(vol.18, 2002)およびATSDR(1996)のラット、マウスまたはハムスターを用いた妊娠中経口投与試験ならびにラットを用いた3世代繁殖試験において親動物に一般毒性が認められる用量でも明確な生殖毒性が認められていないとの記述から、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、肝臓、腎臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系、肝臓、腎臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
環境省リスク評価第1巻(2002)、ATSDR(1996)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOT(vol.18, 2002)、EHC 130(1992)のヒト暴露例で激しい痙攣が認められたとの記述、ならびにACGIH(7th, 2001)、DFGOT(vol.18, 2002)またはATSDR(1996)の経口投与による動物試験において痙攣、麻痺などの神経症状、肝臓の限局性壊死、炎症反応、クッパー細胞過形成など、腎臓の細胞壊死や炎症細胞浸潤などが区分1のガイダンス値範囲で認められたとの記述から、区分1(神経系、肝臓、腎臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、肝臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
DFGOT(vol.18, 2002)、ATSDR(1996)、EHC 130(1992)のラット、マウスまたはイヌを用いた経口投与試験において痙攣や過興奮が区分1のガイダンス値範囲で認められたとの記述、環境省リスク評価第1巻(2002)のイヌを用いた経口投与試験において肝細胞の空胞化が、DFGOT(vol.18, 2002)のマウスを用いた経口投与試験において肝臓の損傷が、それぞれ区分1のガイダンス値範囲で認められたとの記述から、区分1(神経系、肝臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ピンクシュリンプ)の96時間LC50=0.000037mg/L(EHC130、1992)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))、生物蓄積性がある(BCF=12600(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
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