名称:臭化エチル
CAS番号:74-96-4
物質ID: | 593 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 | 危険 | H225: 引火性の高い液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点は23℃未満であるが、初溜点が35℃を超えているので「区分2」とした。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性および自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点511度というデータがあり、常温では発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体に対する試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素、塩素を含まない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 金属腐食性の試験データがなく、分類できない。アルミニウム粉末と速やかに反応するとの情報があり(IARC 52(1991))、金属腐食の懸念がある。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットの経口LD50:1350mg/kg(CICADS 42(2002))というデータから「区分4」とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | 定量的な実験データがなく、分類できない。ウサギの皮膚に6時間接触させて、毒性影響が見られなかったとの報告があるが(CICADS 42(2002))、ACGIHはSkinのNotationを付しており、長期・反復の皮膚暴露による悪影響は考えられる。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | (GHS定義による)液体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分5 | - | 警告 | H333: 吸入すると有害のおそれ | P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 | ラットの吸入で、4時間換算8273ppmというデータがあり、他の2データも13500ppm付近と、区分4の上限5000ppmの2.5倍を少し超える程度(CICADS 42(2002), IARC 52(1991))なので「区分5」とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ミストについての急性吸入致死データがなく、分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギについて、irritant および non-irritant の試験結果があるが(CICADS 42(2002))、ヒトについて skin irritant の記載がある(PATTY(5th. 2001))ので「区分3」とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
定量的な実験報告は得られなかったが、ヒトについて eye irritant の記載がある(ICSC(2001), CICADS 42(2002), ACGIH(2001), PATTY(5th. 2001))ので「区分2A-2B」とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 呼吸器および皮膚感作性について、試験データ、疫学情報とも得られず、分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | 試験データ、疫学情報とも得られず、分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivoの試験結果はショウジョウバエの実験(CICADS 42(2002))しか見つからなかった。In vitroでは、Ames試験の1つで強い陽性結果(0.185 revertants/nmol(祖父尼先生原典調査結果))となっているが、染色体異常試験で陰性であり(IARC 52(1991)、複数の陽性結果とはいえない。専門家コメントに従い「分類できない」とした。 |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
NTPでラット、マウスを用いて発がん試験を行い(TR-363(1989)), この結果に基づき ACGIHはA3と評価している。EUは Car.Cat.3に分類している。これらから「区分2」とした。IARCは複数の試験報告がないので、3に分類したと見られる。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
NTP TR363(1989)の報告で、牡ラットの睾丸萎縮が報告されており、これを牡の生殖能への影響と考えている(CICADS 42(2002))ことから「区分2」とした。妊娠中の女性労働者への悪影響の疫学報告がある(ACGIH(2001))が、他の溶媒との混合暴露なので、判定根拠から外した。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、呼吸器系)、区分3(麻酔作用) |
警告 危険 |
H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) H370: 臓器の障害(神経系、呼吸器系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトの症例で、麻酔から末梢神経、中枢神経への影響が報告されている(ACGIH(2001))。またPATTY(5th. 2001)には、呼吸器刺激、肺刺激も記述されているので「区分1(神経系、呼吸器系)、区分3(麻酔作用)」とした。 動物吸入実験でも麻酔が認められている。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(中枢神経系) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(中枢神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
HSDB(2005)にヒトの中枢神経系への慢性影響を示唆する記述があること、ACGIH・TVL勧告値に「CNS impair」の記載があることから「区分2(中枢神経系)」とした。TLV勧告値には「肝臓傷害」も挙げられているが、根拠となるラット吸入暴露の試験が583ppm*4時間/日と、区分2のガイダンス値を超えるところで行われているので、分類への採用を保留した。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | 情報がなく、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
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