名称:ジメチルアミン
CAS番号:124-40-3
物質ID: | 589 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 区分1 | 危険 | H220: 極めて可燃性又は引火性の高いガス |
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P377: 漏洩ガス火災の場合:漏洩が安全に停止されない限り消火しないこと。 P381: 安全に対処できるならば着火源を除去すること。 P403: 換気の良い場所で保管すること。 |
空気との混合物が13%以下で引火性がある。 UNRTDG クラス2.1に分類されている。 | |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDGにおいて、副次危険を含め、クラス5.1に分類されていない。 |
5 | 高圧ガス | 液化ガス | 警告 | H280: 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ | P410+P403: 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。 | -50℃を超える温度で部分的に液体である。(臨界温度が-50℃超) | |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 試験温度である55℃において、気体状または固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4(水溶液) | 警告 | H302: 飲み込むと有害(水溶液) |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
水溶液を用いた試験の結果、ラットLD50値:698mg/kg(ACGIH(7th, 2001), DFGOT vol.7(1996))に基づき、区分4とした。(水溶液) | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分4 | 警告 | H332: 吸入すると有害 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 |
ラットLC50(4時間)値:4700ml/m3(DFGOT vol.7(1996))に基づき、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1A-1C(3-6%水溶液) | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷(3-6%水溶液) |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
3または6%水溶液をウサギの皮膚に適用した試験で、皮膚の紅斑、浮腫に続いて潰瘍が認められたとの記述(DFGOT vol.7, 1996, ACGIH, 7th, 2001)および6%水溶液にマウスの尾の先端を2時間浸した試験で境界明瞭な充血に続いて組織の壊死が認められたとの記述(DFGOT vol.7, 1996, ACGIH, 7th, 2001)から、腐食性があると判断され、区分1A-1C(3〜6%水溶液)とした。なお、腐食性反応の発現経過の詳細が不詳のため、細区分しなかった。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1(1-5%水溶液) | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷(1-5%水溶液) |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギの眼に対し、1%溶液の点眼では結膜炎、結膜浮腫、角膜炎、角膜混濁を起こし、5%液では結膜の出血、角膜浮腫、白濁、血管新生を起こして28日間も持続すること、さらに高濃度では数秒後に角膜が青白色の半透明になるとの記述(DFGOTvol.7(1996), ACGIH 7th,(2001))および皮膚腐食性があることから、区分1(1〜5%水溶液)とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いたMaximization test(closed epicutaneous test)では陽性(陽性率:100%)であり(DFGOTvol.7(1996))、本物質には皮膚感作性がある(ACGIH 7th, 2001)との記述から、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 生殖細胞を用いた試験データは無いが、本物質を3ヵ月間吸入暴露させたラットの骨髄細胞を用いたin vivo染色体異常試験では陰性であったとの記述(DFGOTvol.7(1996))から、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIH(7th, 2001)でA4に分類していることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、呼吸器系) | 危険 | H370: 臓器の障害(中枢神経系、呼吸器系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットでの単回吸入暴露試験で、600ppm以上の暴露濃度で呼吸器粘膜に組織傷害が認められているとの記述(PATTY(5th, 2001))、ラットおよびマウスでの短時間吸入暴露でのRD50値(50%呼吸数抑制濃度)が求められており(DFGOTvol.7(1996))、気道刺激性があること、およびラット、マウス、ウサギ、モルモットでの経口投与試験において区分1のガイダンス値範囲の用量から中枢神経作用(協調運動障害と運動抑制)が認められたとの記述(ACGIH(7th, 2001))から、区分1(中枢神経系、呼吸器系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットおよびマウスでの2年間の吸入暴露試験では、区分1のガイダンス値範囲上限の50ppm以上の暴露群の鼻腔粘膜に炎症、変性、過形成性傷害が認められた(ACGIH(7th, 2001), DFGOT vol.7(1996), PATTY(5th, 2001))との記述から、区分1(呼吸器系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義におけるガスである。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(セレナストラム)の96時間EC50=6200μg/L(AQUIRE、2003)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:88%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.38(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |