GHS分類結果

名称:ゲルマン
CAS番号:7782-65-2

結果:
物質ID: 577
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 区分1 危険 H220: 極めて可燃性又は引火性の高いガス P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P377: 漏洩ガス火災の場合:漏洩が安全に停止されない限り消火しないこと。
P381: 安全に対処できるならば着火源を除去すること。
P403: 換気の良い場所で保管すること。
爆発下限界が 0.8〜2.8%であることから、13%以下で引火性があり、空気中での可燃範囲 も95.2-97.2%と12%以上の幅を有するために区分1とした。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 区分外 - - - - UNRTDG クラス2.3(副次危険 クラス2.1)に基づき区分外とした。
5 高圧ガス 高圧液化ガス 警告 H280: 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ P410+P403: 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。 臨界温度34.85℃(ホンメル(1991))
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
11 自己発熱性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - GHSの定義によるガスである。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分1 危険 H330: 吸入すると生命に危険 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P284: 呼吸用保護具を着用すること。
P310: 直ちに医師に連絡すること。
P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
モルモットの4時間吸入実験におけるLC50値=260 mg/m3(換算値:83 ppm)(RTECS(2004))に基づき、区分1とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - - GHS定義によるガスである。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外 - - - - GHS定義によるガスである。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2 警告 H315: 皮膚刺激 P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。
ヒトの健康への危険性情報として、発赤と痛みを生じる、の記載がある(ICSC(J)(1995))ことから区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A-2B 警告 H319: 強い眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
ヒトの健康への危険性情報として、眼に発赤、痛みを生じる、の記載がある(ICSC(J)(1995))ことから区分2A-2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(肝臓、腎臓)、区分2(血液)、区分3(麻酔作用、気道刺激性) 警告
危険
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(麻酔作用、気道刺激性)
H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用、気道刺激性)
H370: 臓器の障害(肝臓、腎臓)
H371: 臓器の障害のおそれ(血液)
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。
P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
動物実験で区分1のガイダンス値範囲内の用量で肝臓及び腎臓組織の変性と中枢神経系への影響が見られ(ACGIH(2001), RTECS(2004))、ヒトへの短期暴露の影響として気道を刺激し血液に影響を与えるとの記載(ICSC(J)(1995))がある。また、ヒトにおいては頭痛、めまい、失神、嘔吐などの症状を起こすことがあり、溶血性のガスで、腎臓障害を起こすことがあるとの記載、および毒性影響の標的は中枢神経系、腎臓および血液であるとの記載(SITTIG(4th, 2002))がある。これらのことから、区分1(肝臓、腎臓)、区分2(血液)、区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - 情報不足のため分類できない。なお、SITTIG(4th, 2002)に、ヒトにおいて長期の暴露は腎臓障害を引き起こし溶血作用を示す可能性があるとの記載がある。
10 吸引性呼吸器有害性 分類対象外 - - - - GHS定義によるガスである。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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