名称:2,4-ジニトロ-6-オクチルフェニル=クロトナート及び2,6-ジニトロ-4-オクチルフェニル=クロトナートの混合物(オクチル基が1-メチルヘプチル基、1-エチルヘキシル基又は1-プロピルペンチル基であるものの混合物に限る。)
CAS番号:131-72-6
物質ID: | 532 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類できない | - | - | - | - | 化学構造にニトロ基を含み、酸素収支の計算値は-184である。ICSC(2004)ではDinocap(異性体の混合比不明)ついて、32℃以上に加熱すると分解することがあるとしているが、分解エネルギーのデータがなく分類できない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | ICSC(2004)ではDinocap(異性体の混合比不明)を可燃性としているが、データがなく分類できない。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 化学構造に、爆発性に関わる原子団としてニトロ基を含んでいるが、データがなく分類できない。なお、ICSC(2004)にはDinocap(異性体の混合比不明)について、32℃以上に加熱すると分解することがあるとの情報もある。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、果物、ぶどうの木、野菜や観賞植物の防かび剤、ダニ駆除剤等の用途がある(Dinocap、異性体の混合比不明(HSDB,2006))ので、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない | - | - | - | - | 炭素、水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50 980 mg/kg、950 mg/kg、1,190 mg/kg(HSDB(2006))、766 mg/kg(RTECS(2006))から、計算式を適用して得られたLD50 829 mg/kgから、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 9,400 mg/kg(RTECS(2006))から、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた吸入暴露試験(蒸気)のLC50 0.36 mg/L(4時間)(RTECS(2006))に基づき、計算式を適用してLC50(4時間換算値)の24ppmが得られた。飽和蒸気圧0.00533mPa(25℃)(Howard(1997))における飽和蒸気圧濃度は52800ppmである。「ミストがほとんど混在しない蒸気」として、ppm濃度基準値で区分1とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
暴露時間は不明だが、HSDB(2006)のヒトへの健康影響の記述において「they are only moderately irritating to the skin and mucous membranes.(皮膚、粘膜に対して中等度の刺激性がある)」との報告があることから、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
HSDB(2006)、ICSC(J)(1997)のヒトへの健康影響の記述において「皮膚感作性あり」との報告があることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | JMPR(1989)、JMPR(1998)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(染色体異常試験)で陰性、であることから「区分外」とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 毒性試験データはあるが既存分類がないため、専門家の判断に従い、分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
JMPR(1989)の記述から、マウスの催奇形性試験において、親動物で一般毒性が示されない用量で、児の死亡率の増加と奇形胎児(口蓋裂、内耳の異常)がみられていることから、「区分1B」とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため、分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓)、区分2(腎臓) |
警告 危険 |
H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(腎臓) H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
実験動物については、「肝臓に壊死が見られた」(JMPR(1998))、「肝臓、腎臓に組織変化が認められた」(HSDB(2006))等の記述があることから、肝臓および腎臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1および区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(肝臓)、区分2(腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
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