名称:ポリ(オキシエチレン)=オクチルフェニルエーテル
CAS番号:9036-19-5
物質ID: | 493 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外(エチレンオキシドの付加モル数9の場合) | - | - | - | - | CERIハザードデータ集(2001)による引火点は296℃(開放式)(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)であり、「区分外」に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない(エチレンオキシドの付加モル数9の場合) | - | - | - | - | 液体状(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体(エチレンオキシドの付加モル数9の場合)である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50=4,190 mg/kg(EO 9)、11,600 mg/kg(EO 9)(CERIハザードデータ集 2001-42(2002))、1,700 mg/kg(EO 8-10)、>28,000 mg/kg(EO 40)(CERI・NITE有害性評価書 No.105(2006))のうち、最も小さい値 1,700 mg/kg を適用して、区分4とした。 (注)EO:エチレンオキシド(オキシエチレン)の付加モル数を表す。 【注記】市場で流通している一般的な製品のEO鎖長は9〜10である(CERI・NITE有害性評価書 No.105(2006))ので、9EOの製品のLD50=4,190 mg/kg から、区分5となる。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体(EO 9 及び 40)であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | CERI・NITE有害性評価書 No.105(2006)のヒト疫学事例に、「EO鎖の平均鎖長が1、3、5、8〜10、12〜13のOPE(OPE1、OPE3、OPE5、OPE8-10、OPE12-13)によって皮膚一次刺激性を生じなかった」、「EO鎖長が3以上のポリオキシエチレン鎖をもつOPEは皮膚一次刺激性を有しない」とあることから、皮膚刺激性なしと判断し、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
CERIハザードデータ集 2001-42(2002)のウサギを用いた眼刺激性試験の結果の記述に「中等度の刺激性を示す」とあり、CERI・NITE有害性評価書 No.105(2006)のウサギを用いたDraize法による試験の結果の記述に「OPE1、OPE3は軽度の刺激性、OPE5、OPE6-8、OPE8-10、OPE12-13は中等度の刺激性を示す」とあり、閾値法による試験の結果の記述に「OPE1、OPE3は軽度の刺激性、OPE5、OPE8-10、OPE12-13は中等度の刺激性を示す」とあることから、中等度の刺激性を有すると考え、区分2Aとした。 (注)OPEn:EO数がnである化合物を示す。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | CERI・NITE有害性評価書 No.105(2006)のヒトボランティアによる感作性試験の結果、「EO鎖3以上で陰性」という記述から、「感作性を示さない」と考えられるが、事例報告が1例しかないため、「分類できない」とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足(in vivo変異原性データなし。)のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(セレナストラム)の96時間EC50=0.21mg/L(CERI・NITE有害性評価書(暫定版)、2006)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いものの(BCF<31(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:22%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |