名称:2-ビニルピリジン
CAS番号:100-69-6
物質ID: | 467 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ICSC(2000)による引火点は42℃であり、「区分3」に該当する。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3、クラス・区分6.1およびクラス8(国連番号3073)。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 化学構造に不飽和結合を含むが、データがなく分類できない。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3、クラス・区分6.1およびクラス8(国連番号3073)。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3、クラス・区分6.1およびクラス8(国連番号3073)。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3、クラス・区分6.1およびクラス8(国連番号3073)。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50 336 mg/kg(CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005))、951 mg/kg(CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005))、100 mg/kg(環境省リスク評価第4巻(2005))、200 mg/kg(PATTY(4th, 2000))から、計算式を用いて得られたLD50 100 mg/kgから、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分2 | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いた経皮投与試験のLD50 160 mg/kg(CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005))と300 mg/kg(PATTY(4th, 2000))のうち低い方のLD50値 160 mg/kgから、区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005)のモルモットを用いた24時間適用皮膚刺激性試験の結果で「強度の刺激性」が報告されている。 また、CERIハザードデータ集2000-40(2001)、CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005)、PATTY(4th, 2000)のヒトへの健康影響で「本物質が皮膚に付着すると灼けるような痛みを起こし、すぐに皮膚を洗浄してもかなり激しい皮膚炎を起こす。この炎症は赤褐色となり、消失するのに約1 ヵ月を要する。」との報告がある。 これらから、強い皮膚刺激性を有し、更にヒトでは炎症が消失するのに1ヶ月を要していることから、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005)、PATTY(4th, 2000)のウサギ、モルモットを用いた眼刺激性試験結果で「強度の刺激性」と報告されていることから、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005)、PATTY(4th, 2000)のモルモットを用いた皮膚感作性試験結果で「陽性」という結果が得られていること。CERIハザードデータ集2000-40(2001)、CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005)、環境省リスク評価第4巻(2005)、PATTY(4th, 2000)にて、「ヒトに対して、感作性がある」としていることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | CERI・NITE有害性評価書 No.18(2005)、NITE初期リスク評価書 No.18(2005)、NTP DB(Access on March 2006)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo遺伝毒性試験なし、in vitro変異原性試験で複数指標の(強)陽性結果なし、であることから「分類できない」とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | 環境省リスク評価第3巻(2004)の記述から、ラットの反復投与試験において、生殖器官に重量変化がみられているが、毒性学的な重要性は低く、また、他に適切な生殖毒性試験報告がないため「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系)、区分3(気道刺激性) |
危険 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) H370: 臓器の障害(神経系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては、「一過性の眼、鼻及び咽頭の軽度の刺激、頭痛、嘔吐、神経過敏、食欲不振」(CERIハザードデータ集 2000-40(2001))等の記述、実験動物については、「攻撃性行動、自発運動低下、努力性呼吸、けいれん、嗜眠」(NITE初期リスク評価書 No.18(2005))等の記述があることから、標的臓器は神経系と考えられ、気道刺激性を有すると考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1、区分2に相当するガイダンス値でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系)、区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(神経系、呼吸器) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(神経系、呼吸器) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
実験動物については、「流涎、衰弱、活動の減退、振戦、痙攣」(環境省リスク評価第4巻(2005))、「流涎と肺充血」(HSDB(2002))等の記述から、神経系、呼吸器が標的臓器と考えられた。なお実験動物に対する影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲で見られた。 以上より、分類は区分2(神経系、呼吸器)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ヒメダカ)の96時間LC50=6.5mg/L(環境省生態影響試験、2001)他から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=1.54(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。 |
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