名称:テレフタル酸ジメチル
CAS番号:120-61-6
物質ID: | 440 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | ICSC(2004)では可燃性としているが、データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点518℃(ICSC,2004))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経口投与試験のLD50 4,390 mg/kg(SIDS(2005))から、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いた経皮投与試験のLD50 >5,000 mg/kg(SIDS(2001))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | CERIハザードデータ集 98-18(1999)の動物(ウサギ、モルモット)を用いた皮膚刺激性試験(適用時間不明)結果の記述「軽度の刺激性」、「接触部に一過性の強い色素沈着と弱い刺激性」から、4時間適用試験かは不明であるが、軽度刺激性を有すると考えられ、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
SIDS(2005)のウサギを用いた眼刺激性試験(適用時間不明)結果の記述「軽度の刺激性」「結膜炎が生じる(回復までの時間は不明)」及び、環境省リスク評価書 第3巻(2004)のヒトへの健康影響の記述「本物質への暴露により、眼の発赤が現れる。」から、軽度の刺激性を有すると考えられ、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | CERIハザードデータ集 98-18(1999)及び、SIDS(2005)の記述に「皮膚感作性はない」、「DMT does not induce allergic contact sensitization. 」とあることから、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | SIDS(2005)およびNTP DB(Access on Feb., 2006)の記述から、体細胞in vivo変異原性試験(マウス小核試験)で陰性であることから、区分外とした。なお、マウス染色体異常試験においてequivocalな反応が見られたが、陽性を示唆するものとは判断されなかった。さらに、in vitro変異原性試験(復帰変異試験、染色体異常試験、突然変異試験)は、いずれも陰性であった。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 既存分類がないことに加え、分類を行うには十分な情報がないため、分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | SIDS(2005)、環境省リスク評価第3巻(2004)、CERIハザードデータ集98-18(1999)の記述から、親動物一般毒性を示す用量においても明確な生殖・発生毒性がみられないことから、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | 警告 | H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについて、「蒸気あるいはダストによる呼吸器への刺激性が報告されている」(CERIハザードデータ集 98-18(1999))の記述から、気道刺激性を示すと考えられた。 以上より、分類は区分3(気道刺激性)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、血液系、呼吸器系、肝臓、腎臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、血液系、呼吸器系、肝臓、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
実験動物について、「神経系機能の抑制、軽度の貧血、網状赤血球増加症、緊張亢進、呼吸器系の慢性炎症」、「鼻カタル、気管炎、肺の炎症と気腫、肝臓及び腎臓の変性」(CERIハザードデータ集 98-18(1999))等の記述があることから、神経系、血液系、呼吸器系、肝臓、腎臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、いずれも区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系、血液系、呼吸器系、肝臓、腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=9.6mg/L(SIDS、2005)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:84%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.25(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
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