GHS分類結果

名称:1-({2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール
CAS番号:119446-68-3

結果:
物質ID: 378
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 熱に対して150℃まで安定(農薬登録申請資料)であることから、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 熱に対して150℃まで安定(農薬登録申請資料)であることから、区分外に該当する。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - フッ素を含まず、塩素および酸素を含む有機化合物であるが、この塩素および酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 融点が55℃以上のものについては固体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない(融点:82.0-83.0℃(農薬登録申請資料))。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット経口投与でのLD50=1453mg/kg(農薬登録申請資料(1992))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ウサギの経皮投与でのLD50>2010mg/kgであり、死亡例がないことから(農薬登録申請資料(1992))区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体であるためガスでの吸入は考えられず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4 警告 H332: 吸入すると有害 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
ラット吸入暴露でのLC50=3.29mg/L(農薬登録申請資料(1992))に基づき、区分4とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギでの皮膚刺激性試験において、24時間でのDraize scoreが0.17の軽度の刺激性が見られたが、48時間で消失している(農薬登録申請資料(1992))ことから、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告 H320: 眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
ウサギでの試験において、7日以内に回復する刺激性ありとのデータ(農薬登録申請資料(1992))に基づき、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - モルモットでのBuehler法での感作性試験において、陰性とのデータ(農薬登録申請資料(1992))に基づき、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - in vitro復帰変異試験、染色体異常試験、マウス骨髄細胞でのin vivo小核試験の何れの試験においても陰性である(農薬登録申請資料(1992、2004))ことから、区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - 混餌投与によるマウスでの78週の発がん性試験において、2500ppm(約46mg/kg/day)の用量で肝細胞腫瘍の増加との報告(農薬登録申請資料(1992))があるが、EPA(1999)でグループCに分類されていることから、「区分外」とした。
7 生殖毒性 区分外 - - - - ラット2世代繁殖性試験、ラットおよびウサギでの催奇形性試験において、生殖能や仔動物への影響なしとのデータ(農薬登録申請資料(1992))に基づき、区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない - - - - 動物試験において、標的臓器を特定できる毒性症状の報告がない(農薬登録申請資料(1992))ため、分類できないとした。 なお、「自発運動低下」、「よろめき歩行」、「腹ばい歩行」、「腹臥」、「横臥」、「沈静」、「衰弱」、「削痩」との報告があるが、死亡直前にみられたと考えられ、分類には用いなかった。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない - - - - データ不足により、分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.77mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=4.3(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。


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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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