GHS分類結果

名称:エチル=2-[4-(6-クロロ-2-キノキサリニルオキシ)フェノキシ]プロピオナート
CAS番号:76578-14-8

結果:
物質ID: 356
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない(融点92.5〜94.5℃(農薬登録申請資料)、試験温度140℃)。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - フッ素を含まず、塩素および酸素を含む有機化合物であるが、この塩素および酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 融点が55℃以上のものについては固体状の物質に適した試験方法が確立していないので分類できない(融点92.5-94.5℃(農薬登録申請資料))。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット経口投与でのLD50=1480mg/kg(農薬登録申請資料(1981))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ラット経皮投与でのLD50が5000mg/kg以上(農薬登録申請資料(1981))であることから、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分5 - 警告 H333: 吸入すると有害のおそれ P304+P312: 吸入した場合:気分が悪いときは、医師に連絡すること。 ラット吸入暴露でのLC50=5.8mg/L(農薬登録申請資料(1983))に基づき、区分5とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギによる皮膚刺激性試験において、刺激性なしと報告されている(農薬登録申請資料(1982))ことから、区分外とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - - ウサギによる眼刺激性試験において、刺激性無しと報告されている(農薬登録申請資料(1982))ことから、区分外とした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 区分外 - - - - モルモットによる感作性試験において、感作性なしとの報告がある(農薬登録申請資料(1982))ことから、区分外とした。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - - in vitro試験の復帰変異試験(農薬登録申請資料(1987))、染色体異常試験(農薬登録申請資料(1982))、DNA修復性試験(農薬登録申請資料(1987))、マウス骨髄細胞でのin vivo小核試験(農薬登録申請資料(1981))の何れの試験においても陰性であることから、区分外とした。
6 発がん性 区分外 - - - - ラット24ヶ月およびマウス18ヶ月発がん性試験において、試験物質投与に関連した腫瘍の発生がなかったとの報告がある(農薬登録申請資料(1985))。また、EPAがDに分類していることから、区分外とした。
7 生殖毒性 区分外 - - - - ラット2世代繁殖性試験(農薬登録申請資料(1986))、ラットおよびウサギでの催奇形性試験(農薬登録申請資料(1983))において、繁殖性や仔動物への影響がなかったとの報告があることから、区分外とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(神経系) 警告 H371: 臓器の障害のおそれ(神経系) P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットでの試験において、自発運動低下、蹲り姿勢、腹臥位姿勢等の症状が報告されている(農薬登録申請資料(1981))ことから、神経系が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられたことから、区分2(神経系)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(肝臓、精巣) 警告 H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓、精巣) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットでの亜急性毒性試験において、肝細胞腫大、精巣萎縮がみられたとの報告がある(農薬登録申請資料(1982))ことから、肝臓および精巣が標的と考えられた。これらの影響は区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられたことから、区分2(肝臓、精巣)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
魚類(コイ)の96時間LC50=0.293mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1 警告 H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
急性毒性が区分1、急速分解性がないと推定され(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow=4.28(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分1とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
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 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

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