名称:ジチオりん酸O,O-ジメチル-S-[(N-メチルカルバモイル)メチル]
CAS番号:60-51-5
物質ID: | 279 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | ICSC(1999)では可燃性としているが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス6.1(国連番号2783 有機リン系殺虫殺菌剤類、固体、毒性のもの(ICSC(1999)))。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス6.1(国連番号2783 有機リン系殺虫殺菌剤類、固体、毒性のもの(ICSC(1999)))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス6.1(国連番号2783 有機リン系殺虫殺菌剤類、固体、毒性のもの(ICSC(1999)))。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に対して安定(水溶解度15.9g/L(20℃)、農薬登録申請資料)。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 塩素およびフッ素を含まず、炭素・水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 融点が55℃未満のものについてはデータがなく分類できない(融点47.5-49.3℃、農薬登録申請資料)。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット経口投与によるLD50値=255mg/kgに基づき(農薬登録申請資料(1986))、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
マウス経皮投与によるLD50値=310mg/kgに基づき(農薬登録申請資料(1986))、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ラット吸入試験でのLC50(4時間)値=>0.900mg/Lとの報告があるが(農薬登録申請資料(1986))、最高用量の0.900mg/Lで死亡は認められておらず、急性毒性値を確定できないため、分類できないとした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | 複数のウサギによる皮膚刺激性試験で、刺激性なしとの報告があることから(農薬登録申請資料(1985))、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギによる試験で。軽度の刺激性が報告されているが、全ての動物で7日以内に消失したとの報告があることから(農薬登録申請資料(1985))、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたBuehler法試験で陽性率0%(農薬登録申請資料(1984))、Maximization法試験で陽性率25%であったことから(農薬登録申請資料(1984))、区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | in vitro復帰変異試験、CHL細胞でのin vitro染色体異常試験では陽性の報告があったが、マウスを用いた優性致死試験で陰性、体細胞を用いるin vivo染色体異常試験およびマウスin vivo小核試験で陰性の結果があることから(農薬登録申請資料(1985))、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ラット24ヶ月、マウス18ヶ月の発がん性試験において、試験物質投与による腫瘍発生の増加は認められなかったとの報告がある(農薬登録申請資料(1986))。EPA(1992)でGroup Cに分類していることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた3世代繁殖性試験(農薬登録申請資料(1965))、ならびにラットおよびウサギを用いた妊娠中投与試験(農薬登録申請資料(1984))で生殖機能、生殖能力および児の発生に対する悪影響が認められなかったことから、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットおよびマウスを用いた試験で、雌雄ともに筋攣縮、自発運動減少、歩行失調、四肢麻痺、正向反射消失、呼吸不規則、呼吸困難、流涙、血涙、流涎、尿失禁、軟便、下痢、縮瞳、立毛、眼球突出、雄に体重抑制が報告されている(農薬登録申請資料(1986))。これらの症状から、神経系が標的と考えられた。 なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。以上より、分類は区分1(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(神経系) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
動物実験において、粗毛、立毛、雌では目の蒼白を伴う眼球突出が見られた(農薬登録申請資料(1961、1967))ことから、神経系が標的と考えられた。動物実験での影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられたことから、区分2(神経系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=2mg/L(農薬登録申請資料、2004)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いものの(BCF=0.8(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。 |
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