名称:ヘキサヒドロ-1,3,5-トリニトロ-1,3,5-トリアジン
CAS番号:121-82-4
物質ID: | 243 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 等級1.1 | 危険 | H201: 爆発物:大量爆発危険性 |
P370+P380: 火災の場合:区域から退避させること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P230: ...にて湿らせておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P250: 粉砕/衝撃/.../摩擦のような取扱いをしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P372: 火災の場合に爆発する危険性あり。 P374: 適当な距離から注意して消火すること。 P401: ...に保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 | |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1に分類されている。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 火薬類に分類されている。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1に分類されている。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1に分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1に分類されている。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 試験温度である55℃において、気体状または固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット経口LD50:119mg/kg(ACGIH,7th,2001, ATSDR,1995)、100mg/kg(ACGIH,7th,2001, ATSDR,1995)、71mg/kg(ACGIH,7th,2001, PATTY,4th,1994, ATSDR,1995)、300mg/kg(ACGIH,7th,2001, PATTY,4th,1994)に基づき、計算式を適用して得られたLD50=71mg/kgから区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | PATTY(4th, 1994)、ATSDR(1995)において、ヒトで皮膚刺激性は認められないとされているが、ウサギおよびモルモットでそれぞれ、皮膚炎および紅斑が引き起こされている(ASTDR, 1995)ことから、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットを用いた反復暴露による試験で感作性はないと記載されている(ATSDR, 1995)が、試験法が明確でないことから、データ不足のため分類できない、とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた2世代繁殖試験における優性致死に関する評価(ACGIH, 7th, 2001)およびラットを用いたin vivo優性致死変異原性試験(ATSDR,1995)のいずれにおいても陰性であったことから、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIH(ACGIH(7th, 2001))でA4、EPA(IRIS, 1993)でCと分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ACGIH(7th,2001)、IRIS(1993)、ATSDR(1995)のラットを用いた催奇形性試験においては、母獣毒性が発現する用量で胎児には最小限の影響のみが認められ、催奇形性はないとの記述があるが、その他に生殖能への影響や発達毒性を明確に否定する記述がないことから、データ不足のため分類できない、とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、肝臓、腎臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系、肝臓、腎臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
事故によるヒトでの経口摂取により、意識混濁、運動性またはてんかん性痙攣が認められており(ACGIH, 7th, 2001)、ASTDR(1995)、ラット、ミニブタ、イヌでは経口投与により、区分1のガイダンス値範囲の投与量で、痙攣などの神経系症状が発現している(ACGIH, 7th, 2001)、PATTY(4th, 1994)、ATSDR(1995)との記述、および、ラットに100mg/kgを経口投与した試験で肝細胞の小胞体およびミトコンドリアの膨化および腎尿細管の変形が認められたとの記述(ACGIH, 7th, 2001)から、区分1(神経系、肝臓、腎臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(中枢神経系、造血系)、区分2(精巣) |
警告 危険 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(中枢神経系、造血系) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(精巣) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(7th, 2001), PATTY(4th, 1994), ATSDR(1995)には、複数のヒトでの中毒症例で神経過敏症状、不眠症、意識混濁および痙攣が認められたとの記述があり、また、ACGIH(7th, 2001), IRIS(2006), ATSDR(1995)には、カニクイザルでの90日間反復経口投与では、10mg/kg/dayで振戦、痙攣の発現、骨髄・脾臓での巨核球の壊死およびヘモジデリンの出現、およびラットでの12週間の混餌投与では25mg/kg/dayで神経過敏症状と痙攣が認められたとの記述があり、ACGIH(7th, 2001), PATTY(4th, 1994), IRIS(2006), ATSDR(1995)にはイヌでの6週間反復経口投与で、50mg/kg/dayで同様の症状が認められたとの記述があることから、区分1(中枢神経系、造血系)とした。また、IRIS(2006)にはマウスでの24カ月間の混餌投与試験で35mg/kg/dayで精巣の変性が認められたとの記述から、区分2(精巣)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=12.7mg/L(ECETOC TR91、2003)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性が区分3であるものの、魚類(ファットヘッドミノー)の28日間NOEC=1.4mg/L(ECETOC TR91、2003)から判断して、区分外とした。 |
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