GHS分類結果

名称:ブロモトリフルオロメタン
CAS番号:75-63-8

結果:
物質ID: 186
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 区分外 - - - - 不燃性である。(ICSC(J)(1998)ほか) UNRTDG クラス2.2に分類されている。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 区分外 - - - - UNRTDG クラス2.2に分類されている。
5 高圧ガス 液化ガス 警告 H280: 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ P410+P403: 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。 -50℃を超える温度で部分的に液体である。(臨界温度が-50℃超)
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
11 自己発熱性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - GHSの定義におけるガスである。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - - UNRTDG クラス2.2に分類されている。 金属を腐蝕しないとの情報あり。(危険物DB(第2版, 1993))

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類対象外 - - - - GHSの定義による気体。
1 急性毒性(経皮) 分類対象外 - - - - GHSの定義による気体。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - - GHSの定義による気体。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外 - - - - GHSの定義による気体。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A-2B 警告 H319: 強い眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
ICSC(J)(1998)およびSITTIG(4th, 2002)の眼を刺激するとの記述から、区分2A-2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - in vitro試験のデータしかないため分類できない。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - DFGOT(vol.6, 1994)のラットを用いた妊娠中吸入暴露試験において親動物にも子動物にも影響が認められなかったとの記述があるが、親動物に一般毒性が認められる暴露濃度での試験データがなく、区分外とするにはデータ不足と考え、分類できないとした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用) 警告 H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ACGIH(7th, 2001)およびDFGOT(vol.6, 1994)のヒトを対象とした吸入暴露試験において一過性の中枢神経抑制が認められたとの記述、ならびに実験動物を用いた吸入試験において高濃度で中枢神経への影響が認められたとの記述から、麻酔作用を有すると判断し、区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外 - - - - ACGIH(7th, 2001)およびDFGOT(vol.6, 1994)に記載された実験動物を用いた反復吸入暴露試験において、区分2のガイダンス値範囲を超える高濃度でも毒性が認められていないことから、区分外とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類対象外 - - - - GHSの定義による気体。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外 - - - - 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=160mg/L(IUCLID、2000)から、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外 - - - - 難水溶性でなく(水溶解度=320mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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