GHS分類結果

名称:ニトログリコール
CAS番号:628-96-6

結果:
物質ID: 172
分類実施者: GHS関係省庁連絡会議
分類実施年度: 平成18年度
使用マニュアル: GHS分類マニュアル(H18.2.10版)

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 等級1.1 危険 H201: 爆発物:大量爆発危険性 P370+P380: 火災の場合:区域から退避させること。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P230: ...にて湿らせておくこと。
P240: 容器を接地すること/アースをとること。
P250: 粉砕/衝撃/.../摩擦のような取扱いをしないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P372: 火災の場合に爆発する危険性あり。
P374: 適当な距離から注意して消火すること。
P401: ...に保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体である。
6 引火性液体 区分外 - - - - UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 火薬類に分類されている。
9 自然発火性液体 区分外 - - - - UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体である。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に金属または半金属を含んでいない。
13 酸化性液体 区分外 - - - - UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義による液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含んでいない。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - - UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告 H302: 飲み込むと有害 P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P330: 口をすすぐこと。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラット経口LD50値=616mg/kg(CERIハザードデータ集, 2001)に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ラット経皮LD50値=16000mg/kg(産衛学会勧告, 1986)に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類できない - - - - GHSの定義による液体。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - 皮膚刺激性の可能性を示唆する記述(HSFS, 1999)はあるが、他に情報がなくデータ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - ヒトでごく軽度の刺激性を示す(slightly irritating to the eyes)との記述(PATTY, 1994)はあるが、具体的な症例報告など、他に情報がなく、データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(心血管系、血液) 危険 H370: 臓器の障害(心血管系、血液) P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒトへの暴露では不整脈、血圧低下、メトヘモグロビン血症、ハインツ小体形成がみられたとの記述(CERIハザードデータ集(2001)、また、ヒトへの暴露で血圧低下がみられたとの記述(ACGIH(2001)、PATTY(1994))から、標的臓器は心血管系と血液と考えられ、区分1とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(心血管系)、区分2(血液) 危険
警告
H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(血液)
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(心血管系)
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒト暴露例で狭心症様発作、血圧低下または不整脈がみられたとの記述(CERIハザードデータ集(2001)、ACGIH(2001)、PATTY(1994)、産衛学会勧告(1986))、また、暴露例で心臓疾患による死亡率が高いとの記述(ACGIH(2001)、PATTY(1994)から、標的臓器は心血管系と考えられ、区分1とした。さらに、ラットおよびモルモットの6ヶ月間吸入試験で中等度暴露によりハインツ小体が観察されたとの記述(CERIハザードデータ集(2001))から、血液も標的臓器と考えられ、区分2とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データがなく分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データがなく分類できない。


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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