名称:トリニトロトルエン
CAS番号:118-96-7
物質ID: | 164 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 等級1.1 | 危険 | H201: 爆発物:大量爆発危険性 |
P370+P380: 火災の場合:区域から退避させること。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P230: ...にて湿らせておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P250: 粉砕/衝撃/.../摩擦のような取扱いをしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P372: 火災の場合に爆発する危険性あり。 P374: 適当な距離から注意して消火すること。 P401: ...に保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 | |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 火薬類に分類されている。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
14 | 酸化性固体 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | UNRTDG クラス1.1Dに分類されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
795-3140mg/kg(CERIハザードデータ集(2001))、795mg/kg(ACGIH(7th, 2001)、DFGOT(1991)、IARC 65(1996))、1663.8mg/kg(DFGOT(1991))、820mg/kg(DFGOT(1991))に基づき計算式を適用したが、計算値がこれらのデータの最低値よりも小さいため最低値の795mg/kgを採用し、区分4とした。LD50=795mg/kg | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | 警告 | H315: 皮膚刺激 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P362: 汚染された衣類を脱ぎ、再使用する場合には洗濯をすること。 |
ACGIH(2001)、DFGOT(1991)、IARC(1996)のヒト暴露例で皮膚炎が認められた事例の記述、およびCERIハザードデータ集(2001)、産衛学会勧告(1993)の皮膚に対し刺激性を有するとの記述から、区分2とした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
CERIハザードデータ集(2001)のヒトで眼に対し刺激性を有するとの記述から、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARC(1996)のヒトでアレルギー性接触皮膚炎の報告があるとの記述から、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | ほ乳類赤血球を用いる小核試験で陰性(CERIハザードデータ集(2001)、IARC(1996)、IRIS(2005))の記述から、区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARC(1996)でグループ3、EPA(1986)でCに分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
PATTY(4th, 1994)には、男性職業暴露例における性機能への影響を示唆する記述や、ATSDR(1995)の精液量および運動性精子数の減少ならびに精子奇形の増加を示すケースコントロール調査の結果についての記述があるが、いずれも暴露による影響であることの証拠としては不充分であると述べられている。一方、ACGIH(2001)、DFGOT(1991)、IARC(1996)、産衛学会勧告(1993)のラットの反復暴露で他の毒性作用を示す用量で精巣萎縮が認められたとの記述があることから、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液、肝臓)、区分3(気道刺激性) |
警告 危険 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) H370: 臓器の障害(血液、肝臓) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERIハザードデータ集(2001)の毒性は造血系への影響と肝臓障害であるとの記述、ACGIH(2001)のヒト暴露例でメトヘモグロビン血症が認められたとの記述、DFGOT(1991)のヒト暴露例で肝臓障害がみられたとの記述より、標的臓器は血液および肝臓と考えられ、区分1とした。また、ACGIH(2001)、PATTY(4th, 1994)にヒトの鼻及びのどを刺激する可能性があるとの記述、IARC(1996)のヒト職業暴露例で呼吸器症状発現が多いとの記述から、気道刺激性があると考えられ、区分3とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(血液、肝臓、眼、心臓、末梢神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(血液、肝臓、眼、心臓、末梢神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERIハザードデータ集(2001)の慢性影響は肝臓障害、貧血、白内障であるとの記述、ACGIH(2001)、DFGOT(1991)、IARC(1996)、PATTY(1994)、産衛学会勧告(1993)のヒト暴露例に貧血、肝障害および白内障が認められるとの記述、DFGOT(1991)、PATTY(1994)の職業暴露例で不整脈および末梢神経炎がみられるとの記述から、標的臓器は血液、肝臓、眼、心臓、末梢神経系と考えられ、区分1とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(セレナストラム)の96時間EC50=0.62mg/L(CERIハザードデータ集、2002)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=1.6(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 |
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