名称:テトラメチルチウラムジスルフィド
CAS番号:137-26-8
物質ID: | 157 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 引火点を有し、可燃性との情報があるが(ICSC(J)(2000))、規定試験法によるデータなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性ならびに自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | 乾燥状態で腐蝕性なしとの情報(HSDB(2006))による。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値:865-1300mg/kgおよび780-865mg/kg(EHC 78, 1988)、400-4000mg/kg(ACGIH 7th, 2001)、865mg/kg、375-1000mg/kgおよび1400-5400mg/kg(IARC 53, 1991)に基づき、計算を適用した。計算値は772.2mg/kgであったことから、区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットに2000mg/kg経皮投与した試験では、毒性は発現せずLD50値は>2000mg/kgである(EHC 78, 1988、ACGIH 7th, 2001、IARC 53, 1991)との記述に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | ACGIH(7th, 2001)にラットは0.5mg/Lおよび6.255mg/Lを4時間暴露しても生存していたとの記述があるが、致死濃度についてのデータはなく、区分が特定できないことから、データ不足のため分類できないとした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ACGIH(7th, 2001)のウサギの皮膚をごく軽度に刺激するとの記述から、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ACGIH(7th, 2001)のウサギの眼をごく軽度に刺激するとの記述から、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 78(1988)およびDFGOT vol.15(2001)のアレルギー性接触皮膚炎の症例報告があるとの記述、およびDFGOT vol.15(2001)のマウスを用いたLympho node test(LLNA法)において陽性の結果であったとの記述、ならびにDFGで皮膚感作性物質に分類されていることから、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分1B | 危険 | H340: 遺伝性疾患のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
生殖細胞を用いるin vivo変異原性試験であるマウス精原細胞を用いた染色体異常試験において陽性の結果(IARC 53, 1991)があることから、区分1Bとした。 | |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | IARCでグループ3(IARC 53, 1991)、ACGIHでA4(ACGIH 7th, 2001)に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EHC 78(1988)およびIARC 53(1991)のラットを用いた吸入暴露または経口投与試験において一般毒性が認められる用量で雌雄の生殖能低下が認められたとの記述、ならびに親動物の一般毒性に関する記述はないがラットおよびマウスを用いた妊娠中投与試験において胎児に奇形が認められたとの記述から、区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
具体的な症例の報告はないがEHC 78(1988)のヒトに対する急性毒性として筋痙攣や錯感覚といった神経系への影響が認められるとの記述から、麻酔作用に該当するような一時的な影響ではないと判断し、区分1(神経系)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(甲状腺)、区分2(神経系、精巣) |
危険 警告 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(甲状腺) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(神経系、精巣) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARC 53(1991)の職業暴露例に甲状腺障害が多いとの記述、ならびにEHC 78(1988)、ACGIH(7th, 2001)、IARC 53(1991)、IRIS(2006)のラットを用いた経口投与試験において神経系および甲状腺への影響が区分2のガイダンス値範囲で認められたとの記述、ならびにACGIH(7th, 2001)のラットを用いた経口投与試験において精巣への影響が区分2のガイダンス値範囲の投与量で認められたとの記述から、区分1(甲状腺)、区分2(神経系、精巣)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=13.2μg/L(環境省リスク評価第2巻、2003)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=1.73(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がない(BODによる分解度:2.8%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 |
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