名称:p-ジクロロベンゼン
CAS番号:106-46-7
物質ID: | 140 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | ICSC(2004)では可燃性としているが、データがなく分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない(融点53℃(ICSC,2004)、試験温度140℃)。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素およびフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経口投与試験のLD50 2512 mg/kg(NICNAS(2000))、2515 mg/kg(DFGOT vol.4(1992))のうち低い値 2512 mg/kgから区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため、分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた吸入暴露試験(粉塵)のLC50 5.07 mg/L(845ppm相当)(4時間)(CERI・NITE有害性評価書 No.76(2005))から、LC50が飽和蒸気圧濃度790 ppm(20℃)より110%以上高いので、蒸気を含む粉塵暴露と想定でき、粉塵の区分を適用して、区分外とした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | CERI・NITE有害性評価書 No.76(2005)のウサギを用いた皮膚刺激性4時間適用試験の記述、「OECDテストガイドラインにしたがって適用した試験では、軽度の刺激性を有する」より、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.76(2005)のウサギを用いた眼刺激性試験の記述「OECDテストガイドラインにしたがって適用した結膜の発赤及び浮腫がみられ(1/3例)、72時間後には回復、虹彩及び角膜に影響なし、軽度の眼刺激性が報告された」から、軽度の眼刺激性を有すると考えられ、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.76(2005)の記述「マキシマイゼーション法(Maximization法)よる、評点1;9/24匹、評点2;、4/24匹、評点3;1/24匹がみられ、感作性を有すると報告」から、皮膚感作性を有すると考えられ、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EU-RAR No.48(2004)、IARC 73(1999)の記述から、経世代変異原性試験(優性致死試験)で陰性、生殖細胞 in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(小核試験)で陽性、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験なしであることから、区分2とした。 | |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ACGIH(2005)でA3、NTP(2005)でR、EU(2004)で3、IARC(1999)で2Bに分類されていることから、区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
EU-RAR No.48(2004)、CERI・NITE有害性評価書 No.76(2005)の記述から、経口投与2世代生殖毒性試験において親動物に毒性を示さない用量で、生存児数減少、出生児体重低値等がみられたことから、区分1Bとした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液系、肝臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(血液系、肝臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては、「血色素減少症、小赤血球性貧血、メトヘモグロビン尿の発生」(CERIハザードデータ集 96-47(1998))、「黄疸、溶血性貧血、メトヘモグロビン尿」(CERI・NITE有害性評価書 No.76(2005))等記述があることから、血液系、肝臓が標的臓器と考えられた。 以上より、分類は区分1(血液系、肝臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、肝臓、神経系)、区分2(腎臓) |
警告 危険 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器、肝臓、神経系) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては、「肺に肉芽腫症、肝臓に萎縮と肝硬変、運動失調、言語障害、指の震え、筋反射の増強などの神経症状」(CERIハザードデータ集 96-47(1998))等の記述、実験動物については、「肺の間質の水腫、うっ血、肺胞の出血、肝臓に混濁腫脹、巣状壊死、肝硬変、腎臓の重量増加、尿細管上皮の硝子滴」(CERIハザードデータ集 96-47(1998))等の記述があることから、呼吸器、腎臓、肝臓、神経系が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(呼吸器、肝臓、神経系)、区分2(腎臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.7mg/L(CERI・NITE有害性評価書、2005)他から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(OECDテストガイドライン301Dによる28日間の分解度:67%(EU-RAR、2004))、かつ生物蓄積性が低い(BCF=190(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分外とした。 |
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