名称:エチレングリコール
CAS番号:107-21-1
物質ID: | 94 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | ICSC(2000)による引火点は111℃(密閉式)であり、「区分外」に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点398℃、ICSC(2000))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経口投与試験のLD50 4,000-10,200 mg/kg(CICAD 45(2002))から区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経皮投与試験のLD50 10,600 mg/kg(CICAD 45(2002))から区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | CICAD 45(2002)記載のウサギ、モルモットを用いた皮膚刺激性試験結果「 mild dermal irritation in rabbits and guinea-pigs 」のため区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験結果の「エチレングリコール(液体又は蒸気)のウサギの眼への短時間暴露はの角膜の永久傷害を伴わない結膜への刺激をもたらす」(CICAD 45(2002))から区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | CICAD45(2002)の記述から、ラットの優性致死試験で陰性、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(染色体異常試験/小核試験)で陰性であることから区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIH(2001)でA4に分類されていることから、区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CICAD 45(2002)の記述から、マウスの連続交配試験、ラットの催奇形性試験において、母毒性のない用量で児動物への影響(奇形、骨化遅延、未骨化)がみられていることから区分1Bとした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、腎臓、心臓、呼吸器) | 危険 | H370: 臓器の障害(中枢神経系、腎臓、心臓、呼吸器) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについて、「誤飲後34日以降に意識障害、痙攣、昏迷状態がみられ、血液科学的検査では尿素窒素、クレアチニン及び尿酸が増加、尿検査で蛋白尿及び血尿がみられ、腎障害が認められている。腎生検で尿細管に組織学的変化がみられている。また、肺の軽度なうっ血がみられた」「急性影響は4 段階に分けられる。まず暴露後30分から12時間後に起こる中枢神経系への作用、次に暴露12-36 時間後に起こる心肺系への影響、さらに第1 及び第2 段階で死亡(エチレングリコール)を免れた者にみられる腎臓障害、そして中枢神経系の変性である。」(CERIハザードデータ集 97-24(1998))との記載があることから、標的臓器は中枢神経系、腎臓、心臓、呼吸器と考えられた。 以上より、分類は区分1(中枢神経系、腎臓、心臓、呼吸器)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(中枢神経系、呼吸器、心臓) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(中枢神経系、呼吸器、心臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについて、「意識消失、眼球振とう」「軽い頭痛と腰痛、上気道の刺激」(環境省リスク評価書 第3巻(2004))との記載があり、実験動物については「肺及び心臓に炎症性の変化」(環境省リスク評価書 第3巻(2004))との記載があることから、標的臓器は中枢神経系、呼吸器、心臓と考えた。なお、実験動物に対する影響は区分1のガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(中枢神経系、呼吸器、心臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 | - | - | - | - | 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、2001)他から、区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 難水溶性でなく(水溶解度=1.00×106mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 |
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