名称:3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール
CAS番号:61-82-5
物質ID: | 85 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | non flammable(IUCLID(2000)) |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関わる原子団、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | non flammable(IUCLID(2000)) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | non flammable(IUCLID(2000)) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に金属または半金属を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に酸素、フッ素または塩素を含まない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラット LD = 25000 mg/kg(ACGIH(2001))および 24600 mg/kg(EHC 158(1994))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギ LD50 > 10000 mg/kg(EHC 158(1994))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギを用いた2件の皮膚刺激性試験の結果、「高用量でのみ軽度の紅斑が認められたが48時間後には回復」および「非常に軽度の刺激性あり」と記述されている(EHC 158(1994)、ACGIH(2001))。また、ヒトでは職業暴露により非常に軽度の皮膚炎、また24時間適用パッチテストにより6人中3人に軽度の刺激性が報告されている(EHC 158(1994))。以上より、ヒトおよび動物とも非常に軽度の刺激性が報告されているので区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験で軽度刺激性と評価されている(EHC 158(1994)、IUCLID(2000))。動物のほとんどが24時間以内に回復したとの記述(EHC 158(1994))もあり区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いた2種の試験、Open epicutaneous testとBuehler testで皮膚感作性が認められていない(DFGOT vol.18(2002)、IUCLID(2000))が、Magnusson-Kligman maximization test では陽性結果(EHC 158(1994))が得られていること、およびヒトのパッチテストでアレルギー性皮膚炎を示す症例報告がある(EHC 158(1994))ことに基づき区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスを用いた2件の優性致死試験(経世代変異原性試験)ともに陰性(EHC 158(1994))、また、マウスの骨髄細胞を用いた3件の小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)もいずれも陰性(IARC 79(2001)、EHC 158(1994))であることに基づき区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | 複数の機関で評価され区分が異なるが、最新のIARCによるgroup 3の分類(2001年)に基づき区分外とした。なお、ヒトおよび動物の発がん性に関する情報として、ラットを用いた試験では甲状腺、肝臓、下垂体の腫瘍発生が増加したとの報告もある(DFGOT vol.4(1992)、IARC 41(1986))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに1世代暴露により離乳後に児の死亡率増加(DFGOT vol.18(2002))、2世代暴露により交配や生殖の指標の変化(JMPR 926(1997))、また、器官形成期の暴露によりマウスで吸収胚の増加(DFGOT vol.18(2002))、胎児死亡の増加(JMPR 926(1997))、ウサギで流産の増加、胎児の無眼球症や小眼球症など形態的変化(JMPR 926(1997))が観察されている。これらの用量では親動物にも体重増加抑制や臓器重量の変化などの一般毒性が認められるので区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットに吸入暴露により症状の発生は見られていない(ACGIH(2001))が、ヒトでは本物質を含む混合物の経口または吸入暴露により肺、神経系への影響が報告されている(EHC 158(1994、IARC 79(2001))。主な原因として混在するチオシアン酸塩が示唆されている(IARC 79(2001))が、本物質による可能性も否定されていないのでデータ不足のため分類できないとした。(EHC 158(1994)、IARC 79(2001))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(甲状腺)、区分2(肝臓) |
危険 警告 |
H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(甲状腺) H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた反復経口投与試験において、0.5〜15 mg/kg(暴露日数90日換算値)の用量で甲状腺の肥大、過形成および甲状腺腫の報告が複数ある(EHC 158(1994)、IARC 79(2001)、DFGOT vol.18(2002)、JMPR 280(1974))。また、35 mg/kg(暴露日数90日換算値)では肝細胞の空砲化、脂肪変性が認められている(EHC 158(1994))。これらの事実に基づきガイダンス値を参照して区分1(甲状腺)、区分2(肝臓)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=1.54mg/L(EHC158、1994)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いものの(BCF≦3.1(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。 |
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