名称:2-アミノエタノール
CAS番号:141-43-5
物質ID: | 8 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | H227: 可燃性液体 |
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ICSC(2004)による引火点は85℃(密閉式)であり、「区分4」に該当する。国連危険物輸送勧告ではクラス8(国連番号2491)。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点410℃、ICSC(2004))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。なお、国連危険物輸送勧告では腐食性物質に該当しているが、皮膚腐食性も含む分類なので、金属腐食性に該当するのか判別できない(国連番号2491)。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットを用いた経口投与試験のLD50 3,320mg/kg(ACGIH(7th, 2001))から、区分5とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 1000mg/kg(ACGIH(7th, 2001))から、区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1A | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
動物を用いた皮膚刺激性試験結果の記述(CERIハザードデータ集 2001-41(2002)、ACGIH(7th, 2001))「腐食性を示す」「刺激性、壊死」から、「腐食性を有する」と考えられるため、区分1Aとした。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験のデータ(CERIハザードデータ集 2001-41(2002)、ACGIH(7th, 2001))の記述「角膜混濁、虹彩・結膜浮腫等の非常に強い刺激性」等から、「眼に対して強度の刺激性を有し、また皮膚が腐食性を示すので、目も腐食性を有する」と考えられるため、区分1とした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 区分1 | 危険 | H334: 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ |
P304+P341: 吸入した場合:呼吸が困難な場合には、空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P342+P311: 呼吸に関する症状が出た場合:医師に連絡すること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P285: 換気が十分でない場合には、呼吸用保護具を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERIハザードデータ集 2001-41(2002)のヒトに対する健康影響のデータの記述「極めて低い濃度の本物質を含むエアロゾル吸入誘発試験では、14 人全員が陽性応答(咳、鼻水、鼻詰まり、喘息様呼吸)を示した」から、「呼吸器感作性を有する」と考えられるため、区分1とした。 | |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERIハザードデータ集 2001-41(2002)のヒトに対する健康影響のデータにて、本物質に弱い皮膚感作性があると判断していることから、「皮膚感作性を有する」と考えられるため、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | CERIハザードデータ集 2001-41(2002)の記述から、生殖細胞in vivo経世代変異原性/変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(小核試験)で陰性であることから区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERIハザードデータ集 2001-41(2002)の記述から、ラットの催奇形性試験で母毒性のみられる用量で、胎児に腎盂拡張がみられていることから区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、肝臓) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系、肝臓) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては、「頭痛、吐き気、脱力、めまい、指先のしびれ、胸の痛み」、「肝臓の腫大、血清中のALT レベル及びアルカリホスファターゼの活性の増加、6か月後に慢性肝炎」(CERIハザードデータ集 2001-41(2002))、実験動物については、「運動失調、痙攣」、「肝細胞の脂肪変性」(CERIハザードデータ集 2001-41(2002))から、神経系、肝臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物の神経系、肝臓に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系、肝臓)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、精巣、消化管、肝臓、腎臓、呼吸器) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、精巣、消化管、肝臓、腎臓、呼吸器) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
実験動物については、「自発運動の抑制、嗜眠、皮膚への刺激、不整呼吸、死亡(83%)が観察され、さらに、死亡例に精子形成の阻害、消化管への影響(小腸壁の菲薄化、乾燥糞による閉塞)が報告されている。げっ歯類では、肝臓に肝細胞の脂肪変性、肺の間質におけるリンパ様組織の増加がみられている。」、「イヌの生存例で、肝臓にうっ血、肝細胞の空胞化と混濁腫脹、クッパー細胞中の褐色色素の増加、脾臓で白脾髄におけるリンパ球の減少、赤脾髄における褐色色素貪食マクロファージの増加と赤血球の減少、腎臓で尿細管上皮に硝子顆粒の増加、曲尿細管上皮細胞の混濁腫脹、肺にうっ血と小出血巣、イヌの死亡例で、気管支肺炎、脾臓でリンパ球と赤血球の減少がみられている。」(CERIハザードデータ集 2001-41(2002))等の記述があることから、神経系、精巣、消化管、肝臓、腎臓、呼吸器が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系、精巣、消化管、肝臓、腎臓、呼吸器)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(セレナストラム)の72時間ErC50=2.5mg/L(環境省生態影響試験、1996)から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:83%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-1.31(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
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