名称:アクリルアミド
CAS番号:79-06-1
物質ID: | 1 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1(国連番号2074)。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 化学構造に不飽和結合を含むが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1(国連番号2074)であることから「区分外」とした。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点424℃(ICSC,2004))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない(融点84.5℃(ICSC,2004)、試験温度140℃)。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 | 危険 | H301: 飲み込むと有毒 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50 124mg/kg(EHC 49(1985))、175mg/kg(EU-RAR No.24(2002))、203mg/kg(EU-RAR No.24(2002))に基づき、計算式を適用して得られたLD50=129mg/kg から区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | 危険 | H311: 皮膚に接触すると有毒 |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた経皮投与試験のLD50 400mg/kg(EHC 49(1985))、1,148mg/kg(EU-RAR No.24(2002))のうち低い値 400mg/kgから区分3とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギを用いた皮膚刺激性試験のデータ(EU-RAR No.24(2002))、及びヒトへの健康影響のデータ(EU-RARNo.24(2002)、ACGIH(7th, 2005))から、「軽度の刺激を有する」と考えられるため、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験のデータ(EU-RAR No.24(2002))の記述、「眼に対する刺激作用が見られ、21日間の観察期間で消失」から、区分2Aとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いた皮膚感作性試験のデータ(EU-RAR No.24(2002))の「陽性」結果から「皮膚感作性がある」と考えられ、区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分1B | 危険 | H340: 遺伝性疾患のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.35(2004)の記述から、生殖細胞in vivo経世代変異原性試験(優性致死試験、特定座位試験)で陽性であることから区分1Bとした。 | |
6 | 発がん性 | 区分1B | 危険 | H350: 発がんのおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARC(1994)分類が2A、U.S. NTP(2005)の分類がRであることから、総合的に区分1Bとした。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CERI・NITE有害性評価書 No.35(2004)の記述から、一般毒性のみられない用量で、母動物の1腹あたりの胎児数減少、雄の雌を妊娠させる能力の低下、着床前後の死胚数増加などがみられたことによる。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、精巣) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系、精巣) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては、「幻覚、低血圧、てんかん発作、末梢神経ニューロパチーがみられ末梢神経ニューロパチーは2ヵ月後にもみられた」(EU-RAR No.24(2002))等の記述、実験動物については、「振戦、反射亢進、反復性の強直性-間代性痙攣、後肢協調不全、姿勢及び運動の協調不全、後肢筋肉の機能障害、精細胞の核の空胞化」(EU-RAR No.24(2002))等の記述があることから、主に神経系(末梢神経系、中枢神経系)のほか精巣が標的臓器であり、神経障害の回復性は悪いと考えられた。なお、実験動物に対する影響は区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系、精巣)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、精巣) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、精巣) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトについては、「歩行障害、記憶障害、幻覚、言語障害、四肢のしびれ感、手足の異常発汗、味覚異常」(CERI・NITE有害性評価書 No.35(2004))、「筋力低下、上肢の協調不全、手の振戦、感覚の障害(振動感覚, 痛覚, 触覚, 位置覚)、腱反射や足底反射の減弱、眼震、神経線維のび漫性線維化や消失と脱髄を伴う軸索の腫大」(EU-RAR No.24(2002))等の記述、実験動物については、「平衡感覚低下、視力低下、後肢虚弱、前肢振戦、末梢神経の軸索変性、視索線維の軸索変性、脊髄損傷、精巣萎縮、精子細胞及び精母細胞の減少、精子数減少」(CERI・NITE有害性評価書 No.35(2004))等の記述があることから、神経系、精巣が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系、精巣)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
藻類(緑藻)の72時間EC50=16.9mg/L(EU-RAR、2002)から、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:70%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.67(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |
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