GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID347 トリデシルベンゼンスルホン酸(C13)(CAS番号 25496-01-9) 分類実施日 H18.10.23 (環境に対する有害性についてはH19.1.25)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体または固体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における液体または固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体または固体である。
6 引火性液体 分類できない(液体と判定された場合) - - - データなし。なお、ICSC(2002)では、ドデシルベンゼンスルホン酸(C12)の異性体混合物(混合比不明)の引火点を148.9℃(開放式)としている。また、「同族、同系の化合物についての引火点と沸点との間にはよい直線関係が成り立ち、沸点の低い物質は引火点も低いのが一般的である(危険物の安全,2004)」との考え方があり、これを引用した場合、ドデシルベンゼンスルホン酸(C12)よりアルキル基の炭素数が1多いトリデシルベンゼンスルホン酸(C13)の引火点は148.9℃を上回ると考えられ、「区分外」に該当する可能性がある。
7 可燃性固体 区分外(固体と判定された場合) - - - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8 (国連番号2585 アルキルスルホン酸(固体)、またはアリールスルホン酸(固体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。
8 自己反応性物質および混合物 区分外 - - - スルホニル類であり自己反応性に関する原子団を含むが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8 (国連番号2585 アルキルスルホン酸(固体)、またはアリールスルホン酸(液体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る)  国連番号2586 アルキルスルホン酸(液体)、またはアリールスルホン酸(液体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。
9 自然発火性液体 区分外(液体と判定された場合) - - - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8 (国連番号2586 アルキルスルホン酸(液体)、またはアリールスルホン酸(液体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。
10 自然発火性固体 区分外(固体と判定された場合) - - - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8 (国連番号2585 アルキルスルホン酸(固体)、またはアリールスルホン酸(固体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - データなし。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 区分外(液体と判定された場合) - - - 炭素、水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8 (国連番号2586 アルキルスルホン酸(液体)、またはアリールスルホン酸(液体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。
14 酸化性固体 区分外(固体と判定された場合) - - - 炭素、水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス8 (国連番号2585 アルキルスルホン酸(固体)、またはアリールスルホン酸(固体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - データがなく分類できない。なお、国連危険物輸送勧告では腐食性物質に該当しているが、皮膚腐食性も含む分類なので、金属腐食性に該当するのか判別できない(国連番号2585 アルキルスルホン酸(固体)、またはアリールスルホン酸(固体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る)    国連番号2586 アルキルスルホン酸(液体)、またはアリールスルホン酸(液体):(遊離硫酸の含有率が5%以下のものに限る))。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
飲み込むと有害
本物質のデータはないが、LAS混合物 (アルキル鎖の炭素数10〜14)のデータ:ラットを用いた経口投与試験のLD50=404 mg/kg (雄)、409 mg/kg (雌)、659 mg/kg (雄)、670 mg/kg (雌)、760 mg/kg (雌)、873 mg/kg (雄) (CERI・NITE 有害性評価書 No.5 (2005)) に基づき、計算式を適用して得られた 502 mg/kg から、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による液体または固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データなし
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
皮膚刺激
本物質のデータはないが、LAS混合物(アルキル基の炭素数が10〜14)のデータとして、CERI・NITE有害性評価書 No.5 (2005) のヒト疫学事例に、「1%LAS水溶液の24時間適用で中等度の刺激がみられた」という記述があり、中等度の刺激性を有すると考えられ、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
強い眼刺激
本物質のデータはないが、LAS (C11〜13)混合物のデータとして、CERI・NITE有害性評価書 No.5 (2005) のウサギを用いた眼刺激性試験の結果の記述に「5%溶液の適用で強度の充血や強度の浮腫が観察された」とあり、強度の刺激性を有すると考えられ、区分2Aとした。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない    皮膚感作性:区分1 (呼吸器感作性)

(皮膚感作性)
警告を表わす感嘆符のシンボル
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)警告
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性: 本物質のデータはないが、本物質のデータはないが、CERIハザードデータ集2001-20(2002)、CERI・NITE 有害性評価書 No.5 (2004)の記述に、Cの数は不明であるが、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩の場合、モルモットを用いた皮膚感作性試験結果、「皮膚感作性がある」ことから、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - 本物質自身の明確なデータがなく、データ不足により分類できない。
なお、NTP DB (Access on June, 2006)、CERI・NITE有害性評価書 No.5 (2005)、EHC 169 (1996) に記述されている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)及びその塩 [アルキル基の炭素数が10 から14 までのもの及びその混合物に限る]に関するデータでは、経世代変異原性試験 (優性致死試験) で陰性、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験 (小核試験、染色体異常試験) で陰性、Ames試験陰性とされている。
6 発がん性 分類できない - - - 既存分類がなく、本物質自身の明確なデータもないため、専門家判断に従い、分類できないとした。
なお、CERI・NITE有害性評価書 No.5 (2005) には、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)及びその塩 [アルキル基の炭素数が10 から14 までのもの及びその混合物に限る]の発がん性試験データが記述されている。
7 生殖毒性 分類できない - - - 本物質自身の明確なデータがなく、データ不足により分類できない。
なお、CERI・NITE有害性評価書 No.5 (2005)、EHC 169 (1996) に記述されている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)及びその塩 [アルキル基の炭素数が10 から14 までのもの及びその混合物に限る]に関するデータによれば、経口経路では親動物および次世代に影響はみられていないが、経皮経路で、親動物に一般毒性影響 のみられる用量で、受胎率の低下や次世代に奇形がみられている。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 分類できない - - - 本物質としてのデータはないため、分類できない。

【注記】
なお、本物質としての情報はないが、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩[アルキル基の炭素数が10 から14 までのもの及びその混合物に限る]の情報では「症状として、錯乱、嘔吐、咽頭および口腔内疼痛、血圧低下の傾向が認められた。」(NITE初期リスク評価書 No.5 (2005))という報告がある。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 分類できない - - - データは全てアルキル基の鎖長が10-14のものの混合物であることから、分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2 - - 水生生物に毒性 甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=2.0mg/L(EHC169、1996)他から、区分2とした。
【注記】環境中ではNa塩と同等の挙動を示すと考えられることから、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C13)のデータにより分類した。
11 水生環境有害性(慢性) 区分外 - - - 急速分解性があり(p-n-ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのBODによる分解度:73%(既存化学物質安全性点検データ)から類推)、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.52(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。
【注記】環境中ではNa塩と同等の挙動を示すと考えられることから、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C13)のデータにより分類した。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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