GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID205 メタクリロニトリル(CAS番号 126-98-7) 分類実施日 H18.5.24 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2 警告を表わす炎のシンボル
危険
引火性の高い液体および蒸気
引火点<23℃、 沸点(初留点)>35℃
【特記】UNRTDGではPGIに分類されているため、これに従えば区分1となるが、
初留点(沸点代用)からは、明らかに区分2となる。 よって上記分類の妥当性に関して
専門家の判断を要する。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性物質および混合物 区分外 - - - UNRTDG クラス3(副次危険6.1)に分類されている。
9 自然発火性液体 区分外 - - - UNRTDG クラス3(副次危険6.1)に分類されている。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - 分子内に金属または半金属を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - 分子内に酸素、フッ素または塩素原子を含んでいない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - 分子内に−O−O−構造を含んでいない。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - UNRTDG クラス3(副次危険6.1)に分類されている。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
飲み込むと有毒
ラットのLD50値:64, 240, 120, 25, 50, 200 mg/kg (厚労省報告(2005), SIDS(2002), ACGIH (7th. 2001))に基づき統計計算を適用した。計算値:58.3mg/kgに基づき区分3とした。
1 急性毒性(経皮) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
皮膚に接触すると有毒
ウサギにおけるLD50:250, 280, 256 mg/kg(SIDS(2002), ACGIH (7th. 2001))に基づき統計計算を適用した。計算値:250 mg/kgに基づき区分3とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分2 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
吸入すると生命に危険
ラットにおけるLC50:0.899, 0.899, 1.92, 1.36 mg/l (SIDS 2002)に基づき統計計算を適用した。計算値:0.899 mg/l (328 ppm相当)に基づき区分2とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外 - - - データなし
2 皮膚腐食性/刺激性 区分3 - 警告
軽度の皮膚刺激
ウサギでのドレイズテストで軽度の皮膚刺激性を示す(SIDS, 2002)との記述、およびヒトへの反復または長期の皮膚接触により皮膚炎を起こすことがある(環境省リスク評価第3巻,2004)との記述から、軽度の刺激性があると判断し、区分3とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告
眼刺激
ウサギの眼に対して軽度な刺激性を示すが1時間以内に回復する(ACGIH 7th. 2001)との記述に基づいて区分2Bとした。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器:分類できない
皮膚:分類できない
- - - 呼吸器:データなし
皮膚:モルモットにおいては皮膚感作性はないとされている(PATTY 4th. 1994)が、皮膚感作性を明確に否定するデータがないため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 区分外 - - - ラットおよびマウスの骨髄細胞またはマウス末梢赤血球を用いたin vivoの小核試験でいずれも陰性であった(SIDS 2002, NTP DB 2005, NTP TR 497, 2001)ことに基づき区分外とした。
6 発がん性 分類できない - - - ラットおよびマウスを用いた2年間反復経口投与した試験では発がん性は認められていない(SIDS, 2002, NTP TR 497, 2001, 環境省リスク評価第3巻, 2004)が、データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 区分1B 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
生殖能または胎児への悪影響のおそれ
2世代繁殖試験でF1 世代の雄の精子数の有意な減少、あるいは13週間の投与終了後の雌に性周期の遅延(いずれもラットに経口投与、SIDS 2002, NTP DB 2005,環境省リスク評価第3巻 2004, NTP TR 497 2001)、および催奇形性試験で新生仔で1腹あたりの雄の比率の低下(ウサギに経口投与.SIDS 2002, CERIハザードデータ集 2001)、胎仔体重の低下(ラットに吸入暴露.SIDS 2002, CERIハザードデータ集 2001, NTP TR 497 2001)が見られ、いずれも区分1Bに該当すると考えられた。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(中枢神経系) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
臓器(中枢神経系)の障害
ラットに経口投与すると区分1のガイダンス値範囲(300 mg/kg以下)で、運動失調、振戦、間代性痙攣、流涎等の中枢神経系の症状が見られ(NTP TR 497 2001, 厚労省報告 2005, SIDS 2002, ACGIH 7th. 2001)、ラットに吸入させた場合も約1〜2 mg/lの気中濃度で同様の症状が見られたことから、区分1(中枢神経系)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(血液,中枢神経系,感覚器) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
長期または反復暴露による臓器(血液,中枢神経系,感覚器)の障害
ラットへの反復経口投与により貧血、間代性痙攣、振戦、流涎、運動失調等の症状、嗅上皮の組織学的変化が区分1の用量範囲で認められ(厚労省報告 2005, SIDS 2002, 環境省リスク評価第3巻 2004, NTP DB 2005, NTP TR 497 2001)、標的臓器は血液、中枢神経系および感覚器と判断された。イヌに吸入させたときにもこれらの中枢神経系の症状が見られ、脳の組織学的変化も見られた(SIDS 2002, ACGIH 7th. 2001, IRIS 2005, 環境省リスク評価第3巻 2004)。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3 - - 水生生物に有害 藻類(セレナストラム)の72時間ErC50=25mg/L(環境省生態影響試験、1999)から、区分3とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分外 - - - 急速分解性があり(BODによる分解度:83%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.68(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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