GHS分類結果 (経済産業省平成19年度事業)
(パブリックコメントの検討に基づく3省GHS分類見直し)

ID182 フタル酸ジ-n-ブチル(CAS番号 84-74-2) 分類実施日 H20.2.18

健康に対する有害性

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危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - 3省GHS分類で参照されているヒト情報が記載されている原文献を精査した。
 ヒトの誤飲例(10gを23歳男性が誤飲)において角膜障害と腎臓影響が認められるが、臨床所見、血液・尿検査、治療状況等から軽い症状と判断される。従って、この症状は有意な毒性作用とは判断できず、このヒト症例を分類に適用するのは適さないと判断した。
 従って、ラットLD50値6300mg/kg (EU-RAR(vol.29,2004))を採用して、「区分5」から「区分外」に修正した。
1 急性毒性(経皮)          
1 急性毒性(吸入:ガス)          
1 急性毒性(吸入:蒸気)          
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト)          
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - 補遺EU-RAR(2004)が、物質データ調査対象からもれていた。CERI・NITE有害性評価書 No.11 (2004)、EU-RAR No.29 (2003) には、皮膚刺激性がみられたとの記載があるが、EU-RAR No.29(2003)の補遺EU-RAR(2004) (addendum to the Environmental section)にて、OECD TG404に準拠した試験で刺激性となしの結果が記載され、補遺 EU-RAR(2004)の結論として刺激性なしとしていることから、区分外に修正。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外 - - - 補遺EU-RAR(2004)が、物質データ調査対象からもれていた。CERI・NITE有害性評価書 No.11 (2004)、EU-RAR No.29 (2003)には、眼刺激性がみられ、48または72時間後に回復しているとの記載があるが、EU-RAR No.29(2003)の補遺EU-RAR(2004)(addendum to the Environmental section)にて、OECD TG405に準拠した試験で刺激性となしの結果が記載され、補遺EU-RAR(2004)の結論として刺激性なしとしていることから、区分外に修正。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性          
5 生殖細胞変異原性          
6 発がん性          
7 生殖毒性          
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(腎臓)、区分3(気道刺激性)
危険 臓器(腎臓)の障害
呼吸器への刺激の恐れ
区分1(腎臓)の分類はヒト事例から妥当と判断される。また、神経系は区分2のガイダンス値を超える暴露濃度での症状であり分類には適切でない。従って区分1(神経系)は対象外とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(上部呼吸器)、区分2(肝臓)
危険 長期ないし反復暴露による臓器(上部呼吸器)の障害
長期ないし反復暴露による臓器(肝臓)の障害のおそれ
GHS国連文書に基づけば、雌雄の成体の生殖機能に対する悪影響は生殖毒性に含まれ、本物質については、精子生産能の低下が認められたことを根拠に、生殖毒性「区分2」に分類されている。生殖毒性の項で既に採用された雄の生殖機能への影響を反復暴露で採り上げることは二重に評価することになり、GHSの定義にそぐわないので、精巣を標的臓器から削除するのが妥当である。また、ラットを用いる吸入暴露試験において、鼻腔に用量依存性のある粘液細胞過形成が認められるだけでなく、喉頭に用量依存性のある扁平上皮化生が認められている。総合的に考えて上部呼吸器に対し有害影響があると判断でき、また、これらの影響は区分1のガイダンス値範囲内で認められているので、「区分1(上部呼吸器)」とするのが妥当である。
以上から、GHS分類結果を「区分1(上部呼吸器)、区分2(肝臓)」に変更する。
10 吸引性呼吸器有害性          

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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