参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID151 スチレン(CAS番号 100-42-5) | 分類実施日 | H18.3.23 (環境に対する有害性についてはH18.2.10) |
| 使用マニュアル | GHS分類マニュアル(H18.2.10 版) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 火薬類 | 分類対象外 | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
| 2 | 可燃性/引火性ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 3 | 可燃性/引火性エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
| 4 | 支燃性/酸化性ガス類 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 6 | 引火性液体 | 区分3 | ![]() |
警告 |
引火性液体および蒸気 |
ICSC(1999) による引火点は31℃(密閉式)であり、「区分3」に該当する。国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3、容器等級III (国連番号2055)。 |
| 7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 8 | 自己反応性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 化学構造に不飽和結合を含むが、データがなく分類できない。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3 (国連番号2055)。 |
| 9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点490℃(ICSC,1999))。 |
| 10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 11 | 自己発熱性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 12 | 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
| 13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。 |
| 14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
| 16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | データなし。なお国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3 (国連番号2055)。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 |
飲み込むと有害のおそれ |
ラットの経口投与試験のLD50 5,000 mg/kg(CERI・NITE有害性評価書No.52 (2004))に基づき、区分5とした。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定できず、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 | ![]() |
警告 |
吸入すると有害 |
ラットを用いた吸入暴露試験(蒸気)LC50 11.7mg/L(4時間)、11.9mg/L (4時間)((CERI・NITE有害性評価書No.52(2004))に基づき、計算式を適用し、LC50(4時間換算値)の2770 ppmが得られた。飽和蒸気圧0.67kPa(CERIハザードデータ集96-46(1998)における飽和蒸気圧濃度は6600 ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%よりも低い濃度なので「ミストがほとんど混在しない蒸気」として、ppm濃度基準値で区分4とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 | ![]() |
警告 |
皮膚刺激 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験の結果、「中等度の刺激性を有する」としていることから区分2とした。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | ![]() |
警告 |
強い眼刺激 |
CERI・NITE有害性評価書 No.52(2004)の、ヒト疫学事例及びウサギを用いた眼刺激性試験の結果、「中等度の刺激(7日間持続)」から、区分2Aとした。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:分類できない 皮膚感作性:分類できない | - | (呼吸器感作性)− (皮膚感作性)− |
(呼吸器感作性)− (皮膚感作性)− |
呼吸器感作性:データなし 皮膚感作性: データなし |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | ![]() |
警告 |
遺伝性疾患のおそれの疑い |
ACGIH (7th, 2001)、CERI・NITE有害性評価書 No.52 (2004)の記述から、生殖細胞in vivo経世代変異原性/変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験(染色体異常試験、小核試験)で陽性、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験なし(マウスの脳、肝臓、腎臓、肺、精巣の細胞を用いたDNA一本鎖切断試験(No.36)での陽性結果に関しては生殖細胞(germ cell)に限定して調べたかが明確でないため分類には使用しない(専門家判断済))であることから区分2とした。 |
| 6 | 発がん性 | 区分2 | ![]() |
警告 |
発がんのおそれの疑い |
IARC(2002)で2Bに分類されていることから、区分2とした。 |
| 7 | 生殖毒性 | 区分1B | ![]() |
危険 |
生殖能または胎児への悪影響のおそれ |
CERI・NITE有害性評価書 No.52 (2004)の記述から、ラットの三世代繁殖試験において、F0に影響のない用量で、F1 、F 2に新生児期生存率低下がみられていること、さらに、ラットの発生毒性試験及び授乳期投与試験で母毒性のみられない用量で児動物に大脳セロトニンの減少、立ち直り反射及び聴覚反射の遅延など多くの行動的検査に異常がみられていることから区分1Bとした。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系)、区分3(気道刺激性) | ![]() ![]() |
危険 警告 |
臓器(中枢神経系)の障害 (気道刺激性)呼吸器への刺激のおそれ |
ヒトについての「眼、鼻に対する刺激性、中枢神経系に対する影響」(EHC 26 (1983)、CERIハザードデータ集 96-46 (1998))等の記述から、中枢神経系が標的臓器と考えられ、鼻部への刺激影響が示されている。 以上より、分類は区分1(中枢神経系)、区分3(気道刺激性)とした。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、神経系、血液系、肝臓) | ![]() |
危険 |
長期または反復暴露による臓器(呼吸器、神経系、血液系、肝臓)の障害 |
ヒトについて、CERI・NITE有害性評価書 No.52 (2004)で「ヒトでの事例や疫学調査では、暴露量が明確でないことや他の物質との複合暴露の可能性もあるため、明確に結論づけることは困難である。」としながらも、「スチレンは、眼、皮膚、鼻、咽喉に刺激性を示し、呼吸器への影響として閉塞性肺障害、慢性気管支炎等を引き起こす。また、めまい、頭痛、疲労感、錯乱、不眠などの中枢神経系への作用、反応時間、言語性記憶の低下などの精神神経機能への影響、視覚・聴覚への影響、リンパ球数増加、血小板数の減少などの血液系への影響、AST、GGT、ALT 活性上昇などの肝臓への影響もみられている。」との記述があり、呼吸器、神経系、血液系、肝臓が標的臓器と考えられた。なお、CERI・NITE有害性評価書 No.52 (2004)では実験動物についても「鼻腔粘膜、気管粘膜の上皮細胞空胞化及び細胞の剥脱、核濃縮」、「尾部末梢神経伝達速度SCV(sensory nerve conduction velocity)の低値」、「肝細胞壊死」等の記載がある。 以上より、分類は区分1(呼吸器、神経系、血液系、肝臓)とした。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | ![]() |
危険 |
飲み込み,気道に侵入すると生命に危険のおそれ |
炭化水素であり、動粘性率は0.772mm2/s (25℃) (CERI計算値)である。 よって、区分1とした。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | 水生生物に毒性 | 魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=4.02mg/L(CERI・NITE有害性評価書、2004)他から、区分2とした。 |
| 11 | 水生環境有害性(慢性) | 区分外 | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:100%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.95(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |