参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID97 エチレンジアミン(CAS番号 107-15-3) | 分類実施日 | H18.4.20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31) |
| 使用マニュアル | GHS分類マニュアル(H18.2.10 版) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 火薬類 | 分類対象外 | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
| 2 | 可燃性/引火性ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 3 | 可燃性/引火性エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
| 4 | 支燃性/酸化性ガス類 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 6 | 引火性液体 | 区分3 | ![]() |
警告 |
引火性液体および蒸気 |
ICSC(2003)による引火点は34℃(密閉式)であり、「区分3」に該当する。国連危険物輸送勧告ではクラス3およびクラス8 (国連番号1604)。 |
| 7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 8 | 自己反応性物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
| 9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点385℃、ICSC(2003))。 |
| 10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 11 | 自己発熱性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 12 | 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
| 13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。 |
| 14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
| 16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | データなし。なお、国連危険物輸送勧告では腐食性物質に該当しているが、皮膚腐食性も含む分類なので、金属腐食性に該当するのか判別できない (国連番号1604)。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ![]() |
警告 |
飲み込むと有害 |
ラットに対する経口投与のLD50=637、1,500、1,850 mg/kg (SIDS (2003))、1,160 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) に基づき、計算式を適用して区分した。LD50 (計算値)=860mg/kgから、区分4とした。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | ![]() |
危険 |
皮膚に接触すると有毒 |
ウサギに対する経皮投与のLD50=560 mg/kg (SIDS (2003))、657 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) に基づき、低い値のLD50=560 mg/kgから、区分3とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | ラットを用いた吸入暴露試験 (蒸気) のLC50 (8時間)=29 mg/L超 (SIDS (2003)) に基づき、計算式を適用して区分した。LC50 (4時間換算値)=58 mg/L超と算出された。飽和蒸気圧1.7kPa (25℃) (SIDS (2003)) における飽和蒸気圧濃度は17,000 ppmであり、換算係数 1 ppm=2.46 mg/m3 (25℃) を用いると、41 mg/Lである。今回得られたLC50=58 mg/L超は、飽和蒸気圧濃度を超えており、「ミスト」としての吸入が想定され、「粉塵・ミスト」の区分基準値に従って、区分外とした。 |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1A-1C | ![]() |
危険 |
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 |
CICAD 15 (1999)、SIDS (2003) のウサギに対する皮膚一次刺激性試験結果の記述「70% (6〜12分間)及び100% (24時間) のエチレンジアミンの皮膚適用で皮膚の壊死がみられている」から、4時間適用試験結果ではないが、皮膚腐食性を有すると考えられ、区分1とした。70%を6〜12分間適用して腐食性がみられているので、 区分1A-1Cとしたが、安全性の観点から、1Aとした方が望ましい。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ![]() |
危険 |
重篤な眼の損傷 |
ACGIH (7th, 2001)、CICAD 15 (1999)、SIDS (2003) のウサギに対する眼刺激性試験結果の記述「100%エチレンジアミンの点眼で永続的な眼損傷を生ずる。」から、エチレンジアミンは眼に対する非可逆的作用を有すると考えられ、区分1とした。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:区分1 皮膚感作性:区分1 | (呼吸器感作性)![]() (皮膚感作性) ![]() |
(呼吸器感作性)危険 (皮膚感作性)警告 |
(呼吸器感作性)吸入するとアレルギー,喘息または呼吸困難を起こすおそれ (皮膚感作性)アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ |
呼吸器感作性:既存分類として、日本職業・環境アレルギー学会特設委員会 は呼吸器感作性物質に分類している。また、CICAD 15 (1999)、SIDS (2003) のヒトの呼吸器感作性に関する症例報告の記述「エチレンジアミンの職業暴露によって喘息を発症している」からも、エチルベンゼンは呼吸器感作性を有すると考えられ、呼吸器感作性物質 (区分1) とした。 皮膚感作性: 既存分類として、日本職業・環境アレルギー学会特設委員会 はエチレンジアミンを皮膚感作性物質に分類している。また、CICAD 15 (1999)、SIDS (2003)、環境省リスク評価書第3巻 (2004) のヒトの皮膚感作性に関する症例報告の記述「皮膚炎患者のパッチテストの結果、エチレンジアミンに陽性を示した。」と、CICAD 15 (1999)、SIDS (2003) のモルモットを用いた皮膚感作性試験結果の記述「陽性の結果を得ている。」からも、エチレンジアミンは皮膚感作性を有すると考えられ、接触感作性物質 (区分1) とした。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | CERIハザードデータ集99−20(1999)、SIDS(2001)に記述から、経世代変異原性試験(優性致死試験)で陰性がみられ、生殖細胞 in vivo変異原性試験なし、体細胞 in vivo変異原性試験なしであることから、区分外とした。 |
| 6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | ACGIH (2005)でA4に分類されていることから、区分外とした。 |
| 7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | データ不足のため分類できない |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分1(血液系、腎臓、呼吸器) | ![]() |
危険 |
臓器(血液系、腎臓、呼吸器)の障害 |
ヒトについては、「顔のヒリヒリ感、眼、鼻粘膜に軽度の刺激」、「眼、皮膚、気道に対して腐食性を示し、蒸気あるいは煙霧を吸入すると肺水腫を起こすことがある。」(環境省リスク評価 第3巻 (2004))、「紅斑、無尿、頻脈、血中のカリウム濃度上昇、痰を伴う刺激性の咳と下痢を伴う腹痛、嘔吐、溶血と無尿を伴う腎症、致死的な高カリウム血症」(CERIハザードデータ集 99-20 (2000))等の記述があることから、血液系、腎臓、呼吸器が標的臓器と考えられた。 以上より、分類は区分1(血液系、腎臓、呼吸器)とした。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、腎臓、視覚器) | ![]() |
警告 |
長期または反復暴露による臓器(肝臓、腎臓、視覚器)の障害のおそれ |
実験動物については、「肝臓の混濁腫脹、曲尿細管の混濁腫脹」、「白内障、結膜炎、網膜萎縮などの眼の傷害」(環境省リスク評価 第3巻 (2004))等の記述があることから、肝臓、腎臓、視覚器が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分2(肝臓、腎臓、視覚器)とした。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | 水生生物に毒性 | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=3mg/L(SIDS、2003)から、区分2とした。 |
| 11 | 水生環境有害性(慢性) | 区分外 | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:94%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-2.04(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |