参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID50 ニトロベンゼン(CAS番号 98-95-3) | 分類実施日 | H18.7.24 (環境に対する有害性についてはH18.3.31) |
| 使用マニュアル | GHS分類マニュアル(H18.2.10 版) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 火薬類 | 区分外 | - | - | - | 化学構造にニトロ基を含み、酸素収支の計算値は-162であり、かつBretherick(J) (5th,1998)による自己加速分解温度は280℃ではあるが分解エネルギーは1.76kJ/gであり、火薬類に該当する可能性はあるがデータがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1 (国連番号1662)。 |
| 2 | 可燃性/引火性ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 3 | 可燃性/引火性エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
| 4 | 支燃性/酸化性ガス類 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 |
可燃性液体 |
ICSC(2004)による引火点は88℃(密閉式)であり、「区分4」に該当する。 |
| 7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 8 | 自己反応性物質および混合物 | 区分外 | - | - | - | 化学構造にニトロ基を含むが、Bretherick(J) (5th,1998)による自己加速分解温度は280℃であり、自己反応性化学品に該当しない。国連危険物輸送勧告ではクラス・区分6.1 (国連番号1662)。 |
| 9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点480℃(ICSC,2004))。 |
| 10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 11 | 自己発熱性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 12 | 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
| 13 | 酸化性液体 | 区分外 | - | - | - | 炭素、水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1 (国連番号1662)。 |
| 14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
| 16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1 (国連番号1662)。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ![]() |
警告 |
飲み込むと有害 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50 600 mg/kg、780 mg/kg(CERIハザードデータ集 96-40 (1997))、640 mg/kg(CERI・NITE 有害性評価書 No.6 (2004))、349 mg/kg(環境省リスク評価第2巻 (2003))に基づき、計算式を適用して得られたLD50 444 mg/kgから、区分4とした。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | ![]() |
危険 |
皮膚に接触すると有毒 |
ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 2,100 mg/kg、760 mg/kg (EHC 230 (2003))のうち低い方の値 760 mg/kgから、区分3とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | ![]() |
警告 |
吸入すると有害 |
ラットを用いた吸入暴露試験 (粉塵・ミスト) のLC50 2.92 mg/L(環境省リスク評価第2巻 (2003))が得られた。飽和蒸気圧0.245 mmHg(25 ℃)(環境省リスク評価第2巻 (2003))における飽和蒸気圧濃度は1.62 mg/Lである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より高い濃度であるため、「粉塵・ミスト」として、区分4とした。 |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 |
軽度の皮膚刺激 |
EHC 230 (2003)のウサギを用いた皮膚刺激性試験(暴露時間不明)において、「スコア1(24時間後の時点でかろうじて認識できる程度の非常に小さい紅斑、48,72,96時間後の時点でのスコアは0。)が観察された。」、及びPATTY (4th, 1999)のヒトへの健康影響の記述「ヒトの眼及び皮膚を刺激する」より、軽度の刺激性を有すると考えられるため、区分3とした。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 |
眼刺激 |
EHC 230 (2003)のウサギを用いた眼刺激性試験結果において「0.05 mLの眼瞼下部適用で、わずかな影響が生じた」との報告が得られ、PATTY (4th, 1999)のヒトへの健康影響の記述「ヒトの眼及び皮膚を刺激する」より、軽度の眼刺激性を有すると考えられるため、区分2Bとした。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:分類できない 皮膚感作性:区分外 | - | (呼吸器感作性)− (皮膚感作性)− |
(呼吸器感作性)− (皮膚感作性)− |
呼吸器感作性:データなし 皮膚感作性: EHC 230 (2003)、IUCLD (2000)のモルモットを用いた皮膚感作性試験結果の記述「皮膚感作性なし」から、区分外とした。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | NITE初期リスク評価書 No.6 (2005)、IARC 65 (1996)、EHC 230 (2003)、NTP DB (Access on Feb., 2006) の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験 (染色体異常試験) で陰性であることから、区分外とした。 |
| 6 | 発がん性 | 区分2 | ![]() |
警告 |
発がんのおそれの疑い |
NTP (2005) でR、ACGIH (2001) でA3、IARC (1996) で2Bに分類されていることから、区分2とした。 |
| 7 | 生殖毒性 | 区分2 | ![]() |
警告 |
生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い |
NITE初期リスク評価書 No.6 (2005)、環境省リスク評価第2巻 (2003)、EHC 230 (2003) の記述から、精巣毒性による授精能力への影響が認められることから、区分2とした。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分1(神経系、血液系、精巣、肝臓、腎臓) | ![]() |
危険 |
臓器(神経系、血液系、精巣、肝臓、腎臓)の障害 |
ヒトについては、「頭痛、めまい、悪心などを訴えた後、まもなく意識喪失、昏睡、50 mLを経口摂取した女性(19才)の症状:摂取30分後:意識不明、チアノーゼ90分後:血中でのメトヘモグロビン形成82%」、「6日後には中等度の黄疸、ビリルビン、AST、ALTの増加」(CERI・NITE有害性評価書 No.6 (2004))等の記述、実験動物については、「メトヘモグロビンの増加」(CERIハザードデータ集 98-40 (1997))、「肝細胞核小体の肥大化、小葉中心性壊死、精母細胞の壊死、精上皮細胞の多核細胞化」(CERI・NITE有害性評価書 No.6 (2004))、「肝小葉はネクローシスを示した。腎臓は、糸球体と尿細管上皮のわずかな腫大」(EHC 230 (2003))、「小脳脚の軟化症及びグリオーシス」(CERI・NITE有害性評価書 No.6 (2004))等の記述があることから、神経系、血液系、肝臓、精巣、腎臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1(血液系、精巣、肝臓、腎臓)、区分2(中枢神経系)に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(神経系、血液系、精巣、肝臓、腎臓)とした。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、血液系、肝臓、甲状腺、呼吸器、精巣、副腎、腎臓) | ![]() |
危険 |
長期または反復暴露による臓器(神経系、血液系、肝臓、甲状腺、呼吸器、精巣、副腎、腎臓)の障害 |
ヒトについては、「抑うつ症状や興奮症状」(CERIハザードデータ集 98-40 (1997))、「重篤な頭痛、目眩、下肢の麻痺、抑うつ症状や興奮症状、食欲減退、チアノーゼ、メトヘモグロビン血症、黄疸、肝障害、低血圧、痛覚過敏」(CERI・NITE有害性評価書 No.6 (2004))等の記述、実験動物については、「肺の肺胞壁の細気管支化、肝臓の小葉中心性肝細胞肥大、甲状腺の濾胞上皮細胞過形成、多核肝細胞形成、雌: 赤血球数、ヘマトクリット値、へモグロビン量の減少、肺の肺胞壁の細気管支化、鼻腔の変性及び炎症性病変、血中メトヘモグロビンレベルの上昇」、「両側の精細管上皮変性及び精巣上体の精子数減少または欠如」、「中枢神経系の壊死/グリオーシス」(CERI・NITE有害性評価書 No.6 (2004))、「副腎で網状帯の空胞化が用量に依存して増加」(環境リスク評価第2巻 (2003))、「腎臓の嚢胞」(EHC 230 (2003))等の記述があることから、神経系、血液系、肝臓、甲状腺、呼吸器、精巣、副腎、腎臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1(血液系、肝臓、甲状腺、呼吸器、精巣、副腎、腎臓)、区分2(中枢神経系)に相当するガイダンス値の範囲で見られた。 以上より、分類は区分1(神経系、血液系、肝臓、甲状腺、呼吸器、精巣、副腎、腎臓)とした。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | 水生生物に毒性 | 甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50=6.7mg/L(EHC230、2003)から、区分2とした。 |
| 11 | 水生環境有害性(慢性) | 区分2 | ![]() |
- | 長期的影響により水生生物に毒性 | 急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いものの(BCF=7.7(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:3.3%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。 |