GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID46 テトラメチル鉛(CAS番号 75-74-1) 分類実施日 H18.3.23 (環境に対する有害性についてはH18.2.10)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分3 警告を表わす炎のシンボル
警告
引火性液体および蒸気
ICSC(2003)による引火点は37.8℃(密閉式)であり、「区分3」に該当する。なお、国連危険物輸送勧告では、テトラメチル鉛での品名リストはなく、「国連番号1649を参照」、としており、国連番号1649(MOTOR FUEL ANTI-KNOCK MIXTURE)によるクラスは「毒物」のみであるが、特別規定で「引火点が60℃以下の物質は引火性液体の副標札を貼付しなければならない」としている。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外 - - - 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点254℃、ICSC(2004))。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 区分外 - - - 水に対して安定(水に不溶、ICSC(2004))。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - データなし。なお、国連危険物輸送勧告では、テトラメチル鉛での品名リストはなく、「国連番号1649を参照」、としており、国連番号1649(MOTOR FUEL ANTI-KNOCK MIXTURE)によるクラスは「毒物」、また特別規定で「引火点が60℃以下の物質は引火性液体の副標札を貼付しなければならない」としている。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
飲み込むと有毒
ラットを用いた経口投与試験のLD50 109mg/kg(DFGOT vol.15 (2001))、105mg/kg(DFGOT vol.15 (2001))のうち低い値 105mg/kgから区分3とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分2 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
吸入すると生命に危険
ラットを用いた吸入暴露試験 (蒸気) のLC50 8.87mg/L(1時間)(ACGIH (7th, 2001)に基づき、計算式を適用し、LC50(4時間換算値)の406ppmが得られた。
飽和蒸気圧26mmHg(20℃) [換算値 3500Pa(20℃)](HSDB(2005))における飽和蒸気圧濃度は34000ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より低い濃度であるため、「ミストがほとんど混在しない蒸気」として、ppm濃度基準値で区分2とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データなし
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - データなし
また、鉛及びその化合物(主に有機鉛(organic lead))についてのデータは他で述べているので、そちらも参照すること。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - データなし
また、鉛及びその化合物(主に有機鉛(organic lead))についてのデータは他で述べているので、そちらも参照すること。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない  皮膚感作性:分類できない - (呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
呼吸器感作性:データなし
また、鉛及びその化合物(主に有機鉛(organic lead))についてのデータは他で述べているので、そちらも参照すること。  
皮膚感作性:  データなし
また、鉛及びその化合物(主に有機鉛(organic lead))についてのデータは他で述べているので、そちらも参照すること。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - データ不足のため、分類できない。
6 発がん性 区分外 - - - IARC (2004) で有機鉛はグループ3に分類されていることから、区分外とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - データ不足 (生殖影響に関する試験データなし) のため、分類できない
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(神経系) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
臓器(神経系)の障害
ヒトについては、「無食欲、悪心、嘔吐、不眠、振戦、衰弱、頭痛、攻撃性、憂鬱、易刺激性、興奮、混乱、幻覚症状、数時間か数日後に急性の精神病、発作、錯乱、体温上昇、昏睡」(DFGOT vol.15 (2001))等の記述があることから、神経系が標的臓器と考えられた。
以上より、分類は区分1(神経系)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(神経系、肝臓) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
長期または反復暴露による臓器(神経系、肝臓)の障害
ヒトについては、「幻覚症状、振戦、錯乱、不眠、妄想、頭痛、躁鬱状態」(EHC 3 (1977))等の記述、実験動物については、「振戦、舞踏病、興奮性と運動性の増加、中枢神経系と肝臓への組織病理学的変化」(DFGOT vol.15 (2001))等の記述があることから、神経系、肝臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分1(神経系、肝臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
警告 水生生物に非常に強い毒性 甲殻類(ブラウンシュリンプ)の96時間LC50=0.11mg/L(EHC85、1989)(テトラメチル鉛濃度換算値:0.14mg/L)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分1 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
警告 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 急性毒性が区分1、金属化合物であり水中での挙動および生物蓄積性が不明であるため、区分1とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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