GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID44 p-トルイジン(CAS番号 106-49-0) 分類実施日 H18.6.20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - ICSC(2004)では可燃性としているが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1(国連番号3451 トルイジン(固体))。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点482℃(ICSC,2004))。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない(融点44〜45℃(ICSC,2004)、試験温度140℃)。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1 (国連番号3451 トルイジン(固体))。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
飲み込むと有害
ラットを用いた経口投与試験のLD50 336 mg/kg、794 mg/kg(CERIハザードデータ集 99-6 (2000))、760 mg/kg、656 mg/kg(CERI・NITE有害性評価書 No.203 (2004))に基づき、計算式を適用して得られたLD50 465 mg/kg から、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
皮膚に接触すると有毒
ウサギを用いた経皮適用試験のLD50 890 mg/kg (CERI・NITE有害性評価書 No.203 (2004))から、区分3とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データ不足のため、分類できない
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
皮膚刺激
CERIハザードデータ集 99-6 (2000)のウサギを用いた皮膚刺激性試験(24時間適用)結果の記述「中等度から重度の刺激性」から、4時間適用試験ではないが、「刺激性を有すると考えられ、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
強い眼刺激
CERIハザードデータ集 99-6 (2000)のラットを用いた1時間吸入暴露試験結果の記述「眼及び上部気道に対して刺激性」及びウサギを用いた刺激性試験(24時間適用)結果の記述「重度の刺激性」より、本物質は強い刺激性を有すると考えられるため、区分2Aとした。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない          皮膚感作性:区分1 (呼吸器感作性)
-
(皮膚感作性)
警告を表わす感嘆符のシンボル
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)警告
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)アレルギー性皮膚反応を引き起こすおそれ
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:  CERI・NITE有害性評価書 No.203 (2004)のモルモットを用いたビューラー (Buehler) 法による皮膚感作性試験結果「紅斑が認められ、陽性と判定」から、本物質は皮膚感作性を有すると考えられるため、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - CERI・NITE有害性評価書 No.203 (2004)、DFGOT Vol.3 (1992)、CERIハザードデータ集99-6 (2000) の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo遺伝毒性試験 (DNA 損傷試験) で陽性であった。本陽性知見は、in vitro変異原性試験陽性(染色体異常試験陽性、なお復帰突然変異試験陰性)によりサポートされてはいるが、いずれの陽性知見も区分2とするに十分なものとは判断されず、分類できないとした。
6 発がん性 区分2 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告
発がんのおそれの疑い
ACGIH (2001) でA3に分類されていることから、区分2とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - データなし
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(中枢神経系、血液系、腎臓、膀胱) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
臓器(中枢神経系、血液系、腎臓、膀胱)の障害
ヒトについては、「メトヘモグロビン血症と血尿を引き起こす」(ACGIH (7th, 2001))、「毒性症状はメトヘモグロビン血症と血尿、頭痛、疲労、めまい、あるいは悪心が認められた」(CERI・NITE有害性評価書 No.202 (2004))、「メトヘモグロビンの形成、頭痛、疲労感、呼吸困難、神経障害、腎臓や膀胱への刺激を起こして血尿をもたらす」(環境省リスク評価第3巻 (2001))との記載があることから、中枢神経系、血液系、腎臓、膀胱が標的臓器と考えられた。
以上より、分類は区分1(中枢神経系、血液系、腎臓、膀胱)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(血液系) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
長期または反復暴露による臓器(血液系)の障害
ヒトについては、「20人(6-19%)がメトヘモグロビン血症と診断された」(DFGOT vol.3 (1992)との記載があることから、血液系が標的臓器と考えられた。
以上より、分類は区分1(血液系)とした
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
警告 水生生物に非常に強い毒性 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=0.12mg/L(CERI・NITE有害性評価書、2004)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分1 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
警告 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いものの(BCF<13(既存化学物質安全性点検データ))、急速分解性がない(BODによる分解度:32%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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