GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID28 シアン化ナトリウム(CAS番号 143-33-9) 分類実施日 H18.3.23 (環境に対する有害性についてはH18.2.10)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - 不燃性(ICSC,2004)。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - 不燃性(ICSC,2004)。
11 自己発熱性物質および混合物 区分外 - - - 不燃性(ICSC,2004)。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 区分外 - - - 水に対して安定(水溶解度58g/100mL(20℃)、ICSC(2004))。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - 酸素、またはハロゲンを含まない無機化合物である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - 有機化合物でない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分2 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
飲み込むと生命に危険
ラットを用いた経口投与試験のLD50=0.117 mmol/kgは、およそNaCN 5.733 mg/kgに相当することから、区分2とした。
1 急性毒性(経皮) 区分1 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
皮膚に接触すると生命に危険
ウサギを用いた経皮投与試験の LD50=14.602 mg/kg (CICAD 61 (2004))から、区分1とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定できず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データなし
2 皮膚腐食性/刺激性 区分3 - 警告
軽度の皮膚刺激
シアン化ナトリウムのデータはないが、「Cyanide is slightly irritating to the skin and eye」 (CICAD (2004)) という記述があることから、区分3とした。

なお、本物質は弱酸と強塩基の塩であるため、その水溶液はpH 11.5を超えると予想されるが、調査範囲内に明確なpHの記述がないため、pHに基づいた区分は行わなかった。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A-2B 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
強い眼刺激
シアン化ナトリウムのデータはないが、シアン化物としてのデータに「conjunctival hyperaemia with mild chemosis, lacrimation, photophobia, and tingling sensation」(CICAD (2004))という記述があることから、区分2A-2Bとしたが、安全性の観点から区分2Aとする方が望ましい。

なお、本物質は弱酸と強塩基の塩であるため、その水溶液はpH 11.5を超えると予想されるが、調査範囲内に明確なpHの記述がないため、pHに基づいた区分は行わなかった。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない  皮膚感作性:分類できない - (呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:  データなし
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - in vivoデータがなく、in vitroの復帰突然変異試験で陰性のデータが一件あるのみであり、指針に従い、分類できないとした
6 発がん性 分類できない - - - データなし
7 生殖毒性 区分2 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告
生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
CICAD 61(2004)の記述から、ゴールデンシリアンハムスターの催奇形性試験で胎児に奇形がみられているが、親動物への影響の記載が無いので区分2とした。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 分類できない - - - データなし
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(中枢神経系、精巣、腎臓、副腎、脾臓) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
長期または反復暴露による臓器(中枢神経系、精巣、腎臓、副腎、脾臓)の障害
ヒトについては「頭痛、衰弱、味覚及び嗅覚変調、目眩、咽頭過敏、嘔吐、労作性呼吸困難、流涙、前胸部痛」(CICAD 61 (2004))の記述、実験動物では「精子運動能減少、精巣上体頭重量減」、「腎症、副腎肥大、膵臓壊死及び繊維化、精巣胚細胞変性」(CICAD 61 (2004))等の記述があることから、中枢神経系、精巣、腎臓、副腎、膵臓が標的臓器と考えられた。なお実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲で見られた。
以上より分類は区分1(中枢神経系、精巣、腎臓、副腎、脾臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
警告 水生生物に非常に強い毒性 魚類(ニジマス)の96時間LC50=0.05-0.075mg/L(IUCLID、2000)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分1 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
警告 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性 急性毒性が区分1、水中での挙動および生物蓄積性が不明であるため、区分1とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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