GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID26 五酸化バナジウム(CAS番号 1314-62-1) 分類実施日 H18.3.23 (環境に対する有害性についてはH18.2.10)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - 不燃性(ICSC,2004)。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - 不燃性(ICSC,2004)。
11 自己発熱性物質および混合物 区分外 - - - 不燃性(ICSC,2004)。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 区分外 - - - 水に対して安定(水溶解度0.8g/100mL、ICSC(2004))。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 区分外 - - - 酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分6.1であることから「区分外」とした (国連番号2862)。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - 有機化合物でない。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分2 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
飲み込むと生命に危険
ラットを用いた経口投与試験の LD50=10 mg/kg (CERIハザードデータ集 2000-49 (2001)) に基づき、区分2とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
吸入すると有害
ラットを用いた吸入暴露試験のLC50(4時間)=4.29 mg/L (IUCLID (2000))に基づき、区分4とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - データなし
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
強い眼刺激
ウサギを用いた眼刺激性試験の結果、「中等度の刺激」(RTECS (2004)) がみられたことから、区分2Aとした。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない  皮膚感作性:分類できない - (呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性: データなし
5 生殖細胞変異原性 区分1B 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
遺伝性疾患のおそれ
CICAD 29 (2001) の記述から、経世代変異原性試験 (優性致死試験) で陽性であることから、区分1Bとした。
6 発がん性 区分2 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告
発がんのおそれの疑い
IARC ( 2005, in preparation)で2Bに分類されていることから、区分2とした。
7 生殖毒性 区分2 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告
生殖能または胎児への悪影響のおそれの疑い
CICAD 29 (2001)、NTP TR507 (2002)の記述から、親動物に一般毒性のみられる用量で雄動物の受精能力、胎児の発生への影響がみられることから、区分2とした。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器、血液系、肝臓、腎臓) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
臓器(呼吸器、血液系、肝臓、腎臓)の障害
ヒトについては、「上気道に対する重篤な刺激性、上気道の障害、喘息、血痰、貧血、白血球増加、アルブミン尿、尿円柱、血尿、振戦」(CERIハザードデータ集 2000-49 (2001))等の記述、実験動物については、「肺水腫」(CERIハザードデータ集 2000-49 (2001))、「流涙、下痢、肝細胞壊死、尿細管腫大」(CICAD 29 (2001))等の記述があることから、気道、肺、血液系、肝臓、腎臓が標的臓器と考えられた。ヒトについての「上気道に対する重篤な刺激性」に関しては重篤とあるため、区分3(気道刺激性)ではなく区分1とした。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分1(呼吸器、血液系、肝臓、腎臓)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器、血液系、神経系、肝臓) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
長期または反復暴露による臓器(呼吸器、血液系、神経系、肝臓)の障害
ヒトについては、「咳、気管支炎、重度の呼吸器刺激、数例でヘモグロビン濃度の異常(詳細不明)、動悸、虚弱、神経性無力症、」(CERIハザードデータ集 2000-49 (2001))等の記述、実験動物については、「鼻出血、鼻汁、肺の限局性水腫、限局性肝細胞壊死を伴う脂肪変性」(CERIハザードデータ集 2000-49 (2001))等の記述があることから、呼吸器、血液系、神経系、肝臓が標的臓器と考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分1(呼吸器、血液系、神経系、肝臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2 - - 水生生物に毒性 甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=1.45mg/L(CERIハザードデータ集、2002)から、区分2とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分2 警告を表わす水生生物と毒物のシンボル
- 長期的影響により水生生物に毒性 急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いものの(BCF=14(既存化学物質安全性点検データ))、金属化合物であり水中での挙動が不明であるため、区分2とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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