GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID12 エチレンオキシド(CAS番号 75-21-8) 分類実施日 H18.3.23 (環境に対する有害性についてはH18.2.10)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
2 可燃性/引火性ガス 区分1 警告を表わす炎のシンボル
危険
極めて可燃性・引火性の高いガス
ICSC(2004) による爆発限界下限値は3vol%であり、「区分1」に該当する。国連危険物輸送勧告ではクラス・区分2.1およびクラス・区分2.3(国連番号1040)。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 区分外 - - - 国連危険物輸送勧告がクラス・区分2.1およびクラス・区分2.3(国連番号1040)。
5 高圧ガス グループ液化ガス 警告を表わすボトルのシンボル
警告
加圧ガス:熱すると爆発のおそれ
ICSC(2004)による沸点は11℃、かつHSDB( 2005)による臨界温度は196℃であり、「グループ液化ガス」に該当する。国連危険物輸送勧告ではクラス・区分2.1およびクラス・区分2.3(国連番号1040)。
6 引火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
11 自己発熱性物質および混合物 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - GHSの定義における気体である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
飲み込むと有毒
ラットを用いた経口投与試験の LD50=330 mg/kg (CaPSAR (1999))、72 mg/kg (環境省リスク評価第2巻 (2003)) のうち、低い値に基づき、区分3とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - データなし
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
吸入すると有毒
ラットを用いた吸入暴露試験の LC50=1,460 ppm (CaPSAR (1999))、800 ppm (環境省リスク評価第2巻 (2003)) のうち、低い値に基づき、区分3とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - GHSの定義によるガスであるため、蒸気での吸入は想定できず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類対象外 - - - GHSの定義によるガスであるため、粉塵・ミストでの吸入は想定できず、分類対象外とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
皮膚刺激
ウサギを用いた皮膚刺激性試験の結果、「炎症性浮腫」がみられた(CERI・NITE有害性評価書 (2005)) こと、及びEUリスク警句の分類から、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - EUリスク警句の分類では区分2に相当するが、ウサギのデータでは刺激性があることを予想させるものの投与方法、期間が通常の刺激性試験とは異なるため分類できないとした。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない    皮膚感作性:分類できない - (呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:  データ不足のため、分類できないとした。
5 生殖細胞変異原性 区分1B 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
遺伝性疾患のおそれ
CERI・NITE有害性評価書 No.36 (2005)、CICAD 54 (2003) の記述から、経世代変異原性試験 (優性致死試験) で陽性であることから、区分1Bとした。
6 発がん性 区分1B 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
発がんのおそれ
ACGIH (2002) でA2に分類されていることから、区分1Bとした。
7 生殖毒性 区分1B 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
生殖能または胎児への悪影響のおそれ
CERI・NITE有害性評価書 No.36 (2005)、CICAD 54 (2003) の記述から、雄動物における配偶子の生成異常及び母動物への一般毒性がみられない用量で胎児発生への影響がみられることから、区分1Bとした。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(中枢神経系)、区分3(気道刺激性) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告を表わす感嘆符のシンボル
危険
警告
臓器(中枢神経系)の障害
(気道刺激性)呼吸器への刺激のおそれ
ヒトについては、「気道刺激性」、「ほとんどすべての吸入暴露例で吐き気、嘔吐、頭痛で特徴付けられる神経系に対する急性影響がみられ、例として多くないが意識低下(1例で昏睡)、興奮、不眠、脱力、下痢、腹部不快感」(EHC 55 (1985))等の記述、実験動物については、「呼吸困難、流涙、協調不全、意識混濁、下痢」(NTP TR326 (1987))等の記述があることから、標的臓器は中枢神経系であり、気道刺激性もみられる。なお、実験動物に対する影響は区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分1(中枢神経系)、区分3(気道刺激性)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(中枢神経系、末梢神経系、血液)、区分2(腎臓、呼吸器) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
警告
長期または反復暴露による臓器(中枢神経系、末梢神経系、血液)の障害
長期または反復暴露による臓器(腎臓、呼吸器)の障害のおそれ
ヒトについては、「腓腹神経の髄鞘と軸索の変性」、「下肢の感覚障害と歩調の乱れを主訴とする多発性神経病」、「全ての精神運動テストでパフォーマンスの低下、非暴露者と比べて手・眼の協調テストで有意 な低下」、「精神運動スキルの諸テストの有意な低下、認識障害」、「ヘマトクリット値とヘモグロビン量の減少」(CERI・NITE有害性評価書 No.36 (2005))等の記載があり、実験動物については、「延髄薄束核の軸索ジストロフィー、薄束の軸索終末の脱髄、骨格筋萎縮」、「後肢運動失調、後肢神経有髄線維の軸索変性」、「RBC、Hb、Ht、骨髄細胞密度、リンパ球数の減少」、「腎尿細管の変性、脾臓や胸腺でのリンパ球の壊死、鼻炎」(CERI・NITE有害性評価書 No.36 (2005))等の記載があることから標的臓器は中枢神経系、末梢神経系、血液、腎臓、呼吸器と考えられる。なお、実験動物に対する影響のうち中枢神経系、血液に対しては区分1相当、末梢神経系、腎臓、呼吸器については区分2相当のガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分1(中枢神経系、末梢神経系、血液)、区分2(腎臓、呼吸器)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類対象外 - - - 分類対象外

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3 - - 水生生物に有害 魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50=84mg/L(EHC55、1985)他から、区分3とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分外 - - - 急速分解性があり(BODによる分解度:107%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.3(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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