参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID11 pyrogallol(CAS番号 87-66-1) | 分類実施日 | 2008.03.26 |
| 使用マニュアル | GHS分類マニュアル(H18.2.10 版) (GHS国連文書改訂2版で変更された箇所については、変更後の記述に則って分類した) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ![]() |
警告 | 飲み込むと有害 | ラットのLD50値として、HSDB (2003)には雌:800 mg/kg、雄:1,270 mg/kgの例があり、RTECS(1997)には790 mg/kgの例がある。前者の雌800 mg/kgと後者の790 mg/kgの比較で、より低値の790 mg/kgの値に基づき区分4とする。 なお、EU Annex IはR22でありGHS区分3〜4に相当する。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 区分5 | - | 警告 | 皮膚に接触すると有害のおそれ | HSDB (2003)にラットLD50値>2,100 mg/kgとあるが、適用量2,100 mg/kgで12匹中1匹が死亡しているので区分5とする。 なお、EU Annex IはR21でありGHS区分3〜4に相当する。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | データがなく分類できない。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | データがなく分類できない。なお、EU Annex IはXn; R20/21/22であり、GHS区分3〜4に相当する。 |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | 軽度の皮膚刺激 | ICSC(2006)には「軽度の(mildly)刺激性」とあるので、区分3とした。なお、HSDBにはモルモットへの工業製品と天然品の24時間の適用で、各々4/6匹と3/6匹にわずかな紅斑が見られたが72時間後には消失したとある。また、RTECS(1997)には「強い(severe)刺激性」とあるがこれはウサギへの24時間という長い適用時間での結果である。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 | ![]() |
警告 | 強い眼刺激 | ウサギを用いた試験で、RTECS(1997)には「中程度(moderate)の刺激性」、HSDB (2003)には「わずかな刺激性(slight reaction、スコア7-10:最高値100」、ICSC(2006)には「刺激性」とある。これらより区分2Aもしくは区分2Bと考えられるが、細区分の根拠としては不十分なので区分2とする。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:分類できない 皮膚感作性:分類できない |
- | - | - | 呼吸器感作性:データがなく分類できない。 皮膚感作性:ICSC(2006)とHSDB (2003)に「皮膚への繰り返し接触で感作性の可能性あり」とあるが、具体的な疫学調査、症例報告、動物実験のデータがないため、分類できないとした。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | ![]() |
警告 | 遺伝性疾患のおそれの疑い | HSDB (2003)が引用している元文献(Mutation Research, 90, 91 (1981))に体細胞を用いたin vivo変異原性試験(マウス骨髄細胞を用いた小核試験)での陽性結果があるが、生殖細胞を用いたin vivo遺伝毒性試験の陽性結果はないので区分2とする。なお、HSDB (2003)には信頼性未評価のものも含め、複数のin vitro変異原性試験(ヒトリンパ球の染色体異常、マウスリンパ腫細胞の遺伝子突然変異、Ames)で陽性の結果があり、ICSC(2006)では区分2(遺伝性疾患のおそれの疑い)とある。また、EU Annex IはMuta. Cat. 3; R68であり、GHS区分2に相当する。異性体の1,3,5-トリヒドロキシベンゼンは、CHL/IU細胞を用いるin vitro 染色体異常試験で陽性、Ames試験で陰性である。 |
| 6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | データがなく分類できない。 |
| 7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | RTECS(1997)で「ラットの経口試験で着床後の死亡率や胚吸収への影響と胎児毒性」と記載されていた一次文献(Piccianoら, Journal of the American College of Toxicology, 1983)を確認したところ、「親動物に体重増加の抑制以外の毒性が見られなかった用量(300 mg/kg)で、仔には体重減少が見られたものの仔数の減少や臓器と骨格の奇形は見られなかった。」とあり、「催奇形性はない」と結論されている。しかし、RTECSに記載されていた通り300 mg/kgの用量では胚吸収の増加は見られているので、本物質の生殖毒性を明確に否定する試験内容とは考えにくい。なお、この胚吸収の増加は試料の溶媒として用いたプロピレングリコールの単独投与でも見られており、プロピレングリコールによる影響も否定できない試験結果である。Priority1、2にこの報告以外の情報はないので、分類できないとした。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分2(消化器系、腎臓、肝臓、血液系、中枢神経系、循環器系)、区分3(気道刺激性) | ![]() ![]() |
警告 | 臓器(消化器系、腎臓、肝臓、血液系、中枢神経系、循環器系)の障害のおそれ 呼吸器への刺激のおそれ |
ヒトについては、Priority2のHSDB (2003)に、消化器の刺激、腎臓と肝臓の損傷、溶血、痙攣や循環虚脱を起こす可能性があると記載されており、ICSC(2006)に「気道刺激性がある」と記載されているので、区分2(消化器系、腎臓、肝臓、血液系、中枢神経系、循環器系)、区分3(気道刺激性)とする。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | Priority2のHSDB (2003)には、動物について腎臓、肺臓、肝臓に関する水腫や充血の症状と、心臓、骨髄、脾臓の異常の記載があるが、元文献の書誌事項を確認したところ、何れも1877年から1908年のものであり、信頼性に欠けると判断した。Priority1、2には他にデータはないのでデータ不足で分類できないとした。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データがなく分類できない。 |