参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID21C0007 エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(CAS番号 112-07-2) | 分類実施日 | H22.2.19 |
| 使用マニュアル | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 火薬類 | 分類対象外 | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
| 2 | 可燃性/引火性ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 3 | 可燃性/引火性エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | エアゾール製品ではない |
| 4 | 支燃性/酸化性ガス類 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 6 | 引火性液体 | 区分4 | - | 警告 | 可燃性液体 | 引火点(71℃(HSDB 2002))が60℃超、93℃以下である。 |
| 7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | 分子内に爆発性、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
| 9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | 発火点が340℃ (HSDB (2002))と70℃以上である。 |
| 10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
| 13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | フッ素、塩素を含まず酸素を含むが、酸素は炭素とのみ化学結合している。 |
| 14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | 分子内に−O-O-構造を有していない。 |
| 16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | データなし。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | ラットLD50値の5例(3000(雄)、2400(雌)、1600、7000、2360 mg/kg bw)(SIDS (access on June 2008))中4例がJIS分類基準の区分外(GHS分類では区分5)に該当している。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 | ![]() |
警告 | 皮膚に接触すると有害 | ウサギLD50=1500mg/kg (SIDS (access on June 2008))に基づき区分4とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体である。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | ラットLC50 >400ppm(4時間)(SIDS (access on June 2008))の記載があるが、データ不足により分類できない。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | ウサギを用いたドレイズ試験において24時間ばく露の結果、中等度刺激性(moderate irritating)の報告(ATSDR (1998))もあるが、別の試験では6匹中4匹に僅かな刺激性を認めたのみで皮膚一次刺激指数0.17であった(SIDS (access on June 2008))。さらに、4時間ばく露の試験では、刺激性なし(not irritating)あるいは紅斑の平均スコアが刺激物として分類し得る最小値であった(ATSDR (1998))ことからJIS分類基準の区分外に該当すると判断した(GHS分類では区分3に該当)。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 | - | - | - | ウサギを用いたドレイズ試験で24時間後に軽度の結膜発赤と分泌物を認めたが、48時間後には消失。刺激性なし(ドレーズ刺激性スコア=0.67)との結果(SIDS (access on June 2008))に基づき区分外とした。 |
| 4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | データなし。 |
| 4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートの体内での加水分解物であるエチレングリコールモノブチルエーテルについては皮膚感作性試験(Guinea pig maximization test)で陰性結果(SIDS (access on June 2008))が報告されているが、本物質についてはデータがなく分類できない。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | エチレングリコールモノブチルエーテルについてはin vitro試験のみならず、体細胞in vivo 変異原性試験(ラット、マウスに腹腔内投与後の骨髄細胞を用いた小核試験)も実施され、陰性結果が報告されている(SIDS (access on June 2008))が、本物質についてはデータがなく分類できない。 |
| 6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | 当該物質はIARCの評価ではグループ3(IARC 88(2006))であり、ACGIHの評価でA3(ACGIH(2003))に分類されている。このうち新しい年次のIARCの情報に基づき区分外とした。アセチル化グリコールエーテルであるEGBEAはin vivoで急速に代謝されてグリコールエーテルになるため、エチレングリコールモノブチルエーテル(111-76-2)のデータによる評価を適切としている(SIDS (access on June 2008))。なお、エチレングリコールモノブチルエーテルのラットおよびマウスを用いた2年間吸入ばく露試験において、ラットでは雌の副腎髄質の良性または悪性を合せた褐色細胞腫の発生頻度の増加により曖昧な結果となったが、マウスでは雄の肝臓の血管肉腫の発生頻度の増加、雌では扁平上皮性乳頭腫または扁平上皮癌の発生頻度の増加があると報告している(SIDS (access on June 2008))。 |
| 7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートの体内での加水分解物であるエチレングリコールモノブチルエーテルについて、マウスの二世代にわたり経口ばく露による生殖試験において生存児数の減少が見られ(SIDS (access on June 2008))、ラット、ウサギおよびマウスを用い経口または吸入により器官形成期にばく露した試験において、生存着床数および生存胎児数の減少、非生存着床数および胚吸収の増加、着床胚損失などが母体毒性の発現用量で報告されている(SIDS (access on June 2008)、ATSDR (1998))が、本物質を直接試験したデータがないため分類できない。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系、血液、全身毒性)、区分2(腎臓) | ![]() |
危険 警告 |
臓器(中枢神経系、血液、全身毒性)の障害 臓器(腎臓)の障害のおそれ |
ラットを用いた経皮急性毒性試験(LD50 = 1500 mg/kg:区分2に相当)の所見としてヘモグロビン尿、血尿、赤血球・ヘモグロビンの減少、腎臓の糸球体病変を伴う尿細管壊死が記述され(SIDS (access on June 2008))、経口急性毒性試験(LD50 = 2400〜3300 mg/kg:区分外に相当)において、ヘモグロビン尿、血尿、ネフローゼ、尿細管拡張、尿細管壊死、硝子滴変性が見られている(SIDS (access on June 2008))。また、ヘモグロビン尿と血尿は軽度ながら400 ppm(2.6mg/L:区分2に相当)の吸入ばく露においても観察されている(SIDS (access on June 2008))ことから標的臓器として赤血球と腎臓が想定される。18歳の男性が代謝物である22%のエチレングリコールモノブチルエーテル(2-ブトキシエタノール)を含む、ウインドウクリーナーを360-480 ml 飲み込んだ事例において中枢神経抑制、代謝性アシドーシスがみられている(SIDS (access on June 2008))。 また、50歳の女性がウインドウクリーナー(ブトキシエタノールとして30-60 ml)を飲み込んだ事例では、昏睡、痛みへの反応低下、呼吸困難、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、血尿による赤血球の減少(SIDS (access on June 2008))。23歳女性がウインドウクリーナー(ブトキシエタノールとして63 ml)を飲み込んだ事例では、昏睡、瞳孔拡張、閉塞性呼吸、代謝性アシドーシス、過呼吸、ヘモグロビン量の低下、血尿が見られている(SIDS (access on June 2008))。ヒトにおいて中枢神経抑制、代謝性アシドーシス、赤血球数の減少、ヘモグロビンの低下が見られる。ヒトでの所見に基づき区分1(中枢神経系、血液、全身毒性)とした。また、上記のラットでの所見から区分2(腎臓)とした。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分2(血液、腎臓) | ![]() |
警告 | 長期にわたる, 又は反復暴露による臓器(血液、腎臓)の障害のおそれ | ラットを用いた30日間吸入試験(4時間暴露)でガイダンスの区分2に相当する400 ppm/4h[90日6時間補正:約0.71 mg/L/6h]の用量で死亡、ヘモグロビン尿、血尿、赤血球数とヘモグロビンの減少、腎臓肥大とネフローゼが記述され、さらにラット、ウサギおよびネコを用いた4週間の吸入ばく露試験(6時間暴露)の区分2に相当する2.3 mg/L[90日換算:約0.71 mg/L]の用量でヘモグロビン、ヘマトクリット、赤血球数の減少など貧血が特徴的な所見として報告されている(SIDS (access on June 2008))、いずれもガイダンス値範囲区分2に該当する用量で観察されていることから区分2(血液、腎臓)とした。なお、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート体内での加水分解物であるエチレングリコールモノブチルエーテルのラットおよびマウスに14週間吸入ばく露試験を見ると、両動物種とも62.5〜125 ppm(区分2に該当)以上で溶血性貧血を示し、肝臓、腎臓、骨髄、脾臓の各組織に貧血所見と符号する変化が見られるとしている(SIDS (access on June 2008))。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データなし。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | 水生生物に有害 | 甲殻類(オオミジンコ)での48h-EC50=67.5mg/L(EU-RAR, 2006)であることから、区分3とした。 |
| 11 | 水生環境有害性(慢性) | 区分外 | - | - | - | 急性毒性区分3であるが、急速分解性があり(6.5日でのDOC分解度>90%(EU-RAR, 2006)、生物濃縮性が低いと推定される(魚類への生物濃縮係数(推定値)=3.8(EU-RAR, 2006))ことから、区分外とした。 |