参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID7 1-vinyl-2-pyrrolidone(CAS番号 88-12-0) | 分類実施日 | 2008.03.17 |
| 使用マニュアル | GHS分類マニュアル(H18.2.10 版) (GHS国連文書改訂2版で変更された箇所については、変更後の記述に則って分類した) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ![]() |
警告 | 飲み込むと有害 | NICNAS (2000), EU-RAR(2003)に記載されたラットのLD50値(834、1,314、1,043、1,022、1,700、2,500 mg/kg)に計算式を適用して得られたLD50値=989 mg/kgから、区分4とした。なお、EU-AnnexIはXn; R20/21/22-48/20であり、GHS区分3-4に相当する。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | ![]() |
危険 | 皮膚に接触すると有毒 | NICNAS(2000)にウサギのLD50値は560 mg/kg、ラットのLD50値は1,043-4,127 mg/kgと記載されている。値の低いウサギのLD50値に基づき、区分3とした。なお、EU-AnnexIはXn; R20/21/22-48/20であり、GHS区分3-4に相当する。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体のため、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | データがなく分類できない。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | ![]() |
警告 | 吸入すると有害 | 20℃の飽和蒸気圧12 Pa(EU-RAR(2003))に基づくと20℃の飽和蒸気圧は0.54 mg/Lであり、ラットのLC50値(4時間)が3.07 mg/Lとの報告(NICNAS (2000))に基づき、区分4とした。なお、EU-AnnexIはXn; R20/21/22-48/20であり、GHS区分3-4に相当する。 |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | EU-RAR(2003)およびNICNAS(2000)において、以前の試験(BASF (1941、1953))ではウサギに対し強い(severe)皮膚刺激性が認められているが、最近の試験(HRC(1978)、BASF(1996))ではラット、モルモットに対しほとんど刺激性が見られないことに基づき“皮膚刺激性ではない”と結論されているため、区分外とした。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ![]() |
危険 | 重篤な眼の損傷 | NICNAS(2000)、EU-RAR(2003)に、ウサギ6匹中5匹にスコア3の角膜混濁が見られ、症状は可逆的でなかったと報告されている。よって、区分1と判断した。なお、EU-AnnexIはXi; R37-41であり、GHS区分1に相当する。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:分類できない 皮膚感作性:区分外 |
- | - | - | 呼吸器感作性: データがないため、分類できない。なお、Priority1のEU-RAR(2003)には、皮膚感作性がなくタンパク結合性が弱いことから呼吸器感作性を生じるとは予測されないと記述されている。 皮膚感作性:Priority1のNICNAS(2000)が、モルモットを用いたBuehler試験の結果から皮膚感作性物質に該当しないとしている。よって、区分外とした。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | EU-RAR (2003)において、体細胞を用いるin vivo変異原性試験(マウス小核試験)、および体細胞を用いるin vivo遺伝毒性試験(ラットDNA結合試験)が陰性であり、in vitroでのヒトリンパ球を用いた染色体異常試験、マウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験、Ames試験等も陰性であることが報告されている。よって、区分外とした。 |
| 6 | 発がん性 | 区分2 | ![]() |
警告 | 発がんのおそれの疑い | IARC (1999)、NICNAS (2000)、EU-RAR (2003)は吸入暴露によるラットの肝細胞癌、鼻腔の腺腫・腺癌、喉頭の扁平上皮癌を報告している。IARC (1999)は動物の発がん性の証拠が限定的であることからグループ3としたが、EU-RAR (2003)およびNICNAS (2000)は、ラット以外の動物種で発がん性試験が行われておらず種(ラット)特異的な発がんであるかどうか判断できないこと、また非遺伝毒性メカニズムによるものの発がんメカニズムが明確でないことから、ラットの腫瘍からヒトでの発がんの可能性を否定できないとし、発がんカテゴリー3、R40としている。EU-RAR (2003)およびNICNAS (2000)の見解を採用し、区分2とした。なお、ACGIH(2003)は吸入暴露されたラットで肝臓、鼻腔、喉頭の腫瘍の他、肺腺腫も見られることを報告し、GHS区分2に相当するA3に分類している。 |
| 7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | EU-RAR (2003)には、反復暴露された動物で生殖器への有害影響は見られず、生殖能に対する有害作用を示唆する証拠はないこと、また、ラットを用いた吸入投与による発生毒性試験で催奇形性、胎児毒性が見られなかったことが記載されている。よって、区分外とした。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) | ![]() |
警告 | 眠気又はめまいのおそれ 呼吸器への刺激のおそれ |
EU-RAR(2003)によれば、吸入暴露されたヒトでの麻酔作用、倦怠感が報告されており、また、ラットなどの動物で吸入暴露により鼻汁、僅かな粘膜刺激が観察されているので、区分3(麻酔作用、気道刺激性)とした。なお、EU-AnnexIはXi; R37-41であり、気道刺激性に相当する。また、死亡動物の剖検では肝臓および腎臓が標的臓器とされているが、生存動物の剖検ではそれらの臓器への影響は認められていない(EU-RAR(2003))。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、肝臓、造血系) | ![]() |
危険 | 長期又は反復暴露による臓器(呼吸器、肝臓、造血系)の障害 | EU-RAR (2003)に5 ppm(90日換算値0.0089 mg/L)以上で吸入暴露されたマウス、15 ppm(90日換算値0.027 mg/L)以上で吸入暴露されたラットにおける嗅上皮の萎縮が報告されている。またカタル性鼻炎や、鼻腔、喉頭、気管、肺の微細な変化等、呼吸器系への局所影響が認められている。よって、区分1(呼吸器)とした。 10 ppmで3ヶ月間吸入暴露されたラットの肝細胞に肥大などの影響が見られ(NICNAS (2000))、15 ppm(90日換算値0.027 mg/L)で吸入暴露されたラット、マウスにおいて肝臓重量の増加、肝小葉中心性の類壊死が観察されている(EU-RAR (2003))。またEU-RAR(2003)では、5 ppm以上の吸入暴露はマウス、ラットの肝臓に細胞障害性の影響を与えると結論している。よって、区分1(肝臓)とした。 EU-RAR (2003)に、 10 ppm(暴露期間は3か月以上、90日換算値0.045 mg/L)あるいは15 ppm(90日換算値0.027 mg/L)以上の吸入暴露により、ラットにおいて赤血球数、ヘモグロビン値、ヘマトクリット値の統計的に有意な低下が観察され、貧血を生じると記載されている。また、血小板数の増加なども認められている(EU-RAR (2003))ことから、区分1(造血系)とした。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データがなく分類できない。 |