GHS分類結果 (関係省庁連絡会議 平成18年度事業)

ID6 アセトニトリル(CAS番号 75-05-8) 分類実施日 H18.4.20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)
使用マニュアル GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2 警告を表わす炎のシンボル
危険
引火性の高い液体および蒸気
ICSC(2002)による引火点は12.8℃(密閉式)、かつ沸点は82℃であり、「区分2」に該当する。国連危険物輸送勧告ではクラス3、容器等級II (国連番号1648)。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外 - - - 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点524℃(ICSC,2002))。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 区分外 - - - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス3 (国連番号1648)。

健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分5 - 警告
飲み込むと有害のおそれ
ラットを用いた経口投与試験のLD50 3,800、1,320、2,460、2,230、1,730、6,740、3,200、160、3,070、3,470、4,050 mg/kg (EHC 154 (1993)) に基づき、計算式を適用して得られたLD50=2,080 mg/kg から区分5とした。
1 急性毒性(経皮) 区分3 危険を表わす髑髏のシンボル
危険
皮膚に接触すると有毒
ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 3,940、980、 390mg/kg (EHC 154 (1993))に基づき、計算式を適用して得られたLD50=390 mg/kg から区分3とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分外 - - - ラットを用いた吸入暴露試験 (蒸気) のLC50 26.8 mg/L (4時間)(EHC 154 (1993))に基づき、計算式を適用してLC50(4時間換算値)の16000 ppmが得られた。
飽和蒸気圧88.8mmHg(25℃) [換算値 11800Pa(25℃)](HSDB (2005))における飽和蒸気圧濃度は117000ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より低い濃度であるため、「ミストがほとんど混在しない蒸気」として、ppm濃度基準値で区分外とした。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データなし
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - EU-RAR No.18 (2002) 記載中のウサギを用いたEPA/OECD Guidlineに従った皮膚刺激性試験におけるDraize scoreはすべての観察時間、すべての動物で「 0」のため、皮膚刺激性はなかったと判断し、「区分外」とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A-2B 警告を表わす感嘆符のシンボル
警告
強い眼刺激
EU-RAR No.18 (2002) 記載のウサギを用いた眼刺激性試験で平均スコアーが角膜混濁1,45、結膜発赤3であるため区分2であるが、2Aと2Bを区分できる情報がないため区分2A-2Bとしたが、安全性の観点から、2Aとしたほうが望ましい。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない          皮膚感作性:分類できない - (呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
(呼吸器感作性)−
(皮膚感作性)−
呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:  EU-RAR No.18 (2002) 記載のモルモットによる皮膚感作性試験は、OECDテストガイドラインに基づいたGLP試験で、信頼性の高い「陰性」であるが1試験結果のみであり、また、ヒトへの事例についてPriority 1の文献中になんらの記載もないため、分類するにはデータ不足であり、「分類できない」とした。
5 生殖細胞変異原性 区分2 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告
遺伝性疾患のおそれの疑い
EU-RAR No.18 (2002)、DFGOT vol.19 (2003) の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験 (小核試験) で陽性、生殖細胞in vivo遺伝毒性試験なしであることから、区分2とした。
6 発がん性 区分外 - - - ACGIH(2002)でA4、EPA(1999)でDに分類されていることから区分外とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - データ不足 (親動物の生殖機能、受精能力に関するデータなし) のため分類できない。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(中枢神経系、呼吸器) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
危険
臓器(中枢神経系、呼吸器)の障害
ヒトについて、「胸の痛み、胸部狭窄感、はきけ、嘔吐、頻脈、低血圧、頻呼吸、頭痛、不眠、意識混濁、発作」(CERIハザードデータ集 96-17 (1997))、「顔の紅潮、胸部狭窄感、肺水腫、痙攣、意識喪失」(環境省リスク評価 第2巻 (2003))等の記載があることから中枢神経系、呼吸器が標的臓器と考えられた。
以上より、分類は区分1(中枢神経系、呼吸器)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分2(中枢神経系、呼吸器、腎臓、血液系、肝臓) 危険を表わす人物シルエットのシンボル
警告
長期または反復暴露による臓器(中枢神経系、呼吸器、腎臓、血液系、肝臓)の障害のおそれ
実験動物については、「過伸展反射、興奮性、協調不全、慢性肺炎、肺気腫、無気肺、胸水、肺胞内の組織球の凝集、肺胞中隔の細胞浸潤、気管支炎、腎臓の近位および曲尿細管の限局性混濁腫脹、脳の限局性硬膜あるいは硬膜下出血」(EU-RAR No.18 (2002))、「赤血球数、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度の有意な減少、肝細胞の空胞化及び肥大、気管支炎」(環境省リスク評価 第2巻 (2003))等の記述から、中枢神経系、呼吸器、腎臓、血液系、肝臓が標的臓器と考えられた。実験動物に対する影響は、区分2に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
以上より、分類は区分2(中枢神経系、呼吸器、腎臓、血液系、肝臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし

環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外 - - - 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>100mg/L(環境省生態影響試験、1995)他から、区分外とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分外 - - - 難水溶性でなく(水溶解度=1.00×10^6mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。

参考資料

分類マニュアル

技術上の指針

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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