参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID2 アクリル酸(CAS番号 79-10-7) | 分類実施日 | H18.4.20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31) |
| 使用マニュアル | GHS分類マニュアル(H18.2.10 版) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 火薬類 | 分類対象外 | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
| 2 | 可燃性/引火性ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 3 | 可燃性/引火性エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
| 4 | 支燃性/酸化性ガス類 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 6 | 引火性液体 | 区分3 | ![]() |
警告 |
引火性液体および蒸気 |
ICSC(1999)による引火点は54℃(密閉式)であり、「区分3」に該当する。国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3およびクラス8 (国連番号2218)。 |
| 7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 8 | 自己反応性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 化学構造に不飽和結合を含むが、データがなく分類できない。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3およびクラス8 (国連番号2218)。 |
| 9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点360℃(ICSC,1999))。 |
| 10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 11 | 自己発熱性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 12 | 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
| 13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
| 14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
| 15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
| 16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | データなし。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス3およびクラス8(国連番号2218)。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ![]() |
警告 |
飲み込むと有害 |
ラットを用いた経口投与のLD50=193 mg/kg (EHC 191(1997))、360 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、1,250 mg/kg (ACGIH (7th, 2001))、1,350 mg/kg (EHC 191(1997))、2,500 mg/kg (EHC 191(1997))、2,520 mg/kg (EHC 191(1997)7)、2,590 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)) に基づき、計算式を適用して得られたLD50= 900 mg/kg から区分4とした。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 | ![]() |
危険 |
皮膚に接触すると有毒 |
ウサギを用いた経皮投与のLD50=295、640、750、950 mg/kg (EHC 191(1997)) に基づき、計算式を適用して得られたLD50= 430 mg/kg から区分3とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHSの定義による液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 | ![]() |
危険 |
吸入すると有毒 |
ラットを用いた吸入暴露 (蒸気) のLC50 (4時間) = 3.6、>5.100 mg/L(EHC 191 (1997)) に基づいて、小さい方の確定値を採用して区分する。LC50 (4時間) = 3.6 mg/Lは、換算係数 1 mg/L=339 ppmを用いると1,200 ppmと換算された。飽和蒸気圧 (25℃) 529 Paにおける飽和蒸気圧濃度5,220 ppmから、LC50 (4時間) 値は飽和蒸気圧濃度の90%より小さく、試験条件下のアクリル酸は「ミストがほとんど混在しない蒸気」と考えられ、ppm濃度基準値を適用して、区分3とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分4 | ![]() |
警告 |
吸入すると有害 |
ラットを用いて、ミストとして暴露した吸入暴露 (ミスト) 試験のLC50=11.1 mg/L (1時間)、7.5 mg/L (2時間) (EHC 191 (1997)) に基づき、計算式を適用してLC50 (4時間) を算出した。LC50 (4時間: 計算値) = 2.8、3.8 mg/Lのうち、小さい方の値 2.8 mg/Lから、区分4とした。 |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1A | ![]() |
危険 |
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 |
EHC 191 (1997)、EU-RAR No.28 (2002) のウサギの試験結果の記述から、原液の1分間又は3分間の皮膚適用で腐食性反応を示すので、腐食性を有すると考えられ、区分1Aとした。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | ![]() |
危険 |
重篤な眼の損傷 |
EHC 191 (1997)、EU-RAR No.28 (2002) の記述から、原液の点眼後20日でも眼瞼の瘢痕、角膜混濁が持続し、眼に対する非可逆的作用を示すと考えられ、区分1とした。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:分類できない 皮膚感作性:区分外 | - | (呼吸器感作性)− (皮膚感作性)− |
(呼吸器感作性)− (皮膚感作性)− |
呼吸器感作性:データなし 皮膚感作性: EHC 191 (1997)、EU-RAR No.28 (2002) の記述から、アクリル酸はモルモットに対して皮膚感作性を示す、あるいは示さないとの報告があるが、アクリル酸に含まれる不純物や重合阻害剤が感作性を示すものの、精製されたアクリル酸では示さないという結果と、1989年以来アクリル酸の工業製品を用いた450人以上の労働者に感作性症状が認められていないという報告から、アクリル酸自体は感作性を示さないと考えられるので、区分外とした。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | EU-RAR No.28 (2002) の記述 から、経世代変異原性試験 (優性致死試験) で陰性、生殖細胞in vivo変異原性試験なし、体細胞in vivo変異原性試験 (染色体異常試験) で陰性であることから、区分外とした。 |
| 6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | ACGIH (2001) でA4、IARC (1999) で3に分類されていることから、区分外とした。この分類はEU (2002) の評価 (Acrylic acid is not suspected to be a carcinogenic agent. Based on these data carcinogenic effects are not anticipated to occur.) とも一致する。 |
| 7 | 生殖毒性 | 区分外 | - | - | - | EU-RAR No.28 (2002) の記述から、 親動物への毒性影響のみられる用量まで生殖・発生への影響がみられないことから、区分外とした。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分2(肝臓) | ![]() |
危険 警告 |
臓器(呼吸器)の障害 臓器(肝臓)の障害のおそれ |
実験動物について、経口経路で「肝臓実質の変性、肝臓壊死」、吸入経路で「呼吸器への重度の刺激性、肺の炎症」、経皮経路で「肺水腫」(いずれもEU-RAR No.28 (2002))等の記述があることから、肝臓、呼吸器が標的臓器と考えられた。なお、肝臓への影響は区分2に、呼吸器に対する影響は区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(呼吸器)、区分2(肝臓)とした。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器) | ![]() |
危険 |
長期または反復暴露による臓器(呼吸器)の障害 |
実験動物について、「上部気道の炎症」(CERIハザードデータ集 96−27 (1997))、「嗅上皮の病変」(環境省リスク評価 第3巻 (2004))等の記述があることから、呼吸器が標的臓器と考えられた。なお、この影響は区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(呼吸器)とした。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データなし |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | ![]() |
警告 | 水生生物に非常に強い毒性 | 藻類(セネデスムス)の72時間ErC50=0.13mg/L(EHC191、1997)他から、区分1とした。 |
| 11 | 水生環境有害性(慢性) | 区分外 | - | - | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:67.8%(既存化学物質安全性点検データ))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.35(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 |